月刊基礎知識
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2005年05月号
事態が進めば生き難い世の中になるかもしれないの特集
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勝ったあなたは自己実現、負けたあなたは五月病?

勝ったあなたは自己実現、負けたあなたは五月病? 5月と言えば、五月祭、などというと東大OBのふりができますが、5月と言えば、やはり五月病でしょう。長引く不況の中、ほとんど鬱病が国民病となってしまった感もあるこの日本ですが、昔からおなじみの急性鬱病の代表格である、五月病の患者の方も順調に増えているようです。右肩上がりの高度成長期にすらあったくらいですから、まして、この鬱々の時代、五月病患者が増えるのは当然と言えば当然ですね。医療技術の進歩とは裏腹に、冬のインフルエンザ、春の花粉症、そして初夏の五月病と、毎年やってくる国民的季節病は一向に治まる気配がありません。まあ、人の病気で食っている業界の方々に言わせれば、簡単に克服されてしまっては困るということかもしれません。今ほど、勝ち組、負け組と言われなかった頃から、五月病は競争に敗れた弱者をふるい落とす、「競争ニッポン」の年中行事として機能してきましたが、昨今、そのプレッシャーはさらに高まってきているようです。火勢は強まるばかりの競争社会という鉄鍋の中で、甘栗のように炒りつけられる現代の日本人ですが、あなたはどこまで踏ん張れそうですか?

イラストレーション・下谷二助

執筆者:土屋彰久
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言葉遊びシリーズ「気になる日本語」編

言葉遊びシリーズ「気になる日本語」編 人間は、言葉でコミュニケーションをはかりますから、言葉は非常に大切であります。かれこれ50年ほどこの日本で生きて来ましたが、私には最近気になってしかたがない日本語があります。日本語が乱れてる、などと大上段に構えた話を持ち出すつもりはありませんが、こうして並べてみると、これは最近の傾向ではなく、ずっと昔から世間でまかり通って来た日本語ばかりではありませんか。そうしてみると、ますますもって気になってしかたがないのだが、皆さんはいかがでしょうか。

執筆者:三木邦裕

温暖化、梅雨、衣替え、省エネ・ルック

温暖化、梅雨、衣替え、省エネ・ルック このクソ原油高を前に、今年は政府も真面目に省エネを考えているのか、各方面で夏場の軽装を呼びかけているようです。細田官房長官は、シャツにノーネクタイで記者会見をしてみたり、小池環境大臣は、環境省職員に軽装を呼びかけ、沖縄担当の職員には、沖縄の衣料、「かりゆし」の着用を「命令」してみたりと、みなさん、パフォーマンスに精を出しています。夏場の省エネと言えば、まず出てくるのが、「あの」省エネ・ルック(笑)ですが、省エネ・ルック(笑)、惨憺たるものでした。理由は簡単、ダサい、不合理、無駄、と、ファッションとしても、省エネ政策としてもサイテーだったからです。だって、半袖シャツにネクタイで十分なのに、なぜ、その上に無理矢理、半袖の背広もどきを重ね着する必要があるんですか? 正味、知能不足と言えましょう。まあ、真の理由は、紳士服業界に泣きつかれたというのと、電力会社にとって省エネは常に敵だということで、政府も真面目にやる気はなかったというところにあるんですがね。でも、同時期に広まったループ・タイなんかは、それなりに定着しているように、やはり、合理的なものは受け入れられるようです。さあ、今年の省エネ・キャンペーンの主役となりそうなかりゆし君、見事、勝ち組の座をゲットできるでしょうか。

イラストレーション・下谷二助

執筆者:土屋彰久
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島をめぐる数値のいろいろ

島をめぐる数値のいろいろ 最近、島が話題になっています。地震で大きな被害を出した福岡の玄界島、領有権をめぐってトラブルがおこっている竹島や尖閣諸島などなど。どこの国の領土であるか、という生臭い話は抜きにして、今回は、島をめぐる数字についてのお話を。

著者:白鳥 敬
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