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舵取りとマネジメントを考える現代用語集
 

指導の根拠…与党の指導者像

ノーブレス・オブリージュ  Nobles Oblige

尊き身分にはそれ相応に果たさなければならない社会的責任と義務がある,という意味の欧米社会における基本的な道徳感。

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首相公選制  Direct election of Prime Minister

本誌1994年版

国民の直接選挙で首相を選ぶ制度のこと。行政権の長を直接選挙で選出することは、立法権と行政権が明確に区別された大統領制度の下では行われるが、行政権の長(首相)が議会の与党によって支えられる議員内閣制の下では行われていない。首相のリーダーシップの強化、国民の政治参加意識の掘り起こし、三権分立の強化につながるとして、公選制を提唱する異見もあるが、議員内閣制を残したままの首相公選制には多くの矛盾が生じる。

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当選回数

議員にとって当選回数は一種のステイタスであり、自民党では、ふつう5、6回以上の当選回数を重ねないと閣僚になれない。熊代昭彦議員は、1993年衆議院議員に初当選後、当選3回。この風潮にははっきりと異をとなえており、「当選回数主義の打破と平等主義者革命が自由民主党を再生させる」「年功序列主義さえ打破すれば、自民党には総理総裁になれる人は沢山いる」などと語っている。

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警察官僚

警察庁は各都道府県の警察を統括する機関。長官官房、刑事局など5つの局、2つの部からなる内部部局、3つの附属機関が置かれており、国家公安委員会の管理下にある。責任や指揮体系の明確化について大の得意である組織なので、警察官僚出身の政治家というのは《キレ者》である場合が多い。リーダー、システムについての考え方の明快である(もちろんそういう体質に対しての反論も受けやすいが)。

現在、警察官僚出身議員は、亀井静香、阿南一成、平沢勝栄、松村龍二。警察庁長官か警視総監を勤めたのち国会議員となった大物も、過去には、斎藤昇、田中栄一、原文兵衛、秦野章、後藤田正晴、鈴木貞敏、下稲葉耕吉がいる。全員自民党選出。「一連の不祥事」によって昨今分が悪くなるケースもでている。

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志帥会

指導者としての資質は、しばしば実務能力はさることながら《精神面での正しさ》に求められる(特に自民党などで)。そこでこうした会が組まれることがある。志帥会は、亀井静香率いる派閥。元・江藤亀井派(2003年8月現在59名 両院議長除く)。平成11年3月発足。「日本国民の精神文化再構築」「慎みと品格ある日本人本来の国民性の復活」を標榜している。会の名は中国の古典「孟子」の中にある「志は気の帥なり」(思想・精神が堅固であれば、気力が湧いてくる)から取られている。亀井は会長代行。常任最高顧問は中曽根康弘。

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青嵐会

精神面に重きをおく《責任感旺盛な》政治家集団の一例として、かつての青嵐会を挙げてよいだろう。→◆青嵐会

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世代交代論(ニュー・リーダーの会)

本誌1981年版

昭和55(1980)年5月19日、国会解散・同日選挙スタート直後の大平首相の入院を契機に、自民党内での河本敏夫、安倍晋太郎、竹下登らの「三角大福」に代る実力者予備軍によって主張されたもの。焦点はダブル選挙後のポスト大平にあったが、大平首相の死去、自民党の議席増、鈴木善幸総裁・首相の出現で、当初、玉置和郎参院議員(宗教政治研究会会長)の音頭取りで結成予定であった「ニュー・リーダーの会」も立ち消えになった。しかし、こういったことは、自民党内部でこれからも起る素地はある。

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ニューリーダー

本誌1988年版

三角大福中といわれる5派閥時代の後を次ぐ有力議員の総称。福田派を継承した安倍晋太郎、鈴木派を継承した宮沢喜一、田中派から分裂し新派閥を形成した竹下登の3人で安竹宮時代ともいわれる。1980年代後半から90年代前半において日本の政権を担当するリーダーといわれている。3人とも大正生まれである。また、中曾根派の渡辺美智雄(64歳)もニユーリーダーの1人といわれているが、中曾根康弘首相が健在のため”次の次”との観測もある。現在いわれているニューリーダーは、昭和55年の同日選挙直後からいわれたメンバーであり、最近はポスト安竹宮のネオ・ニューリーダーがささやかれはじめている。

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ネオ・ニューリーダー

本誌1988年版

安竹宮の3人のニューリーダーの後をになうリーダーで、安倍派では森喜朗、三塚博、宮沢派では加藤紘一、河野洋平、竹下派では橋本龍太郎、小沢一郎、小渕恵三、中曾派では藤波孝生、河本派では海部俊樹らである。彼らは、当選6回以上で大臣経験もある。昭和生まれで二世議員が多く官僚出身の議員が少なく、早慶出身者もみられる。

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ホワイト・リーダー  white leader

本誌1988年版

いわゆる「ニュー・リーダ−」の先陣争いも中曾根裁定による竹下幹事長の次期総裁

指名で一応の結着を見たが、かつての「三角大福」の時代のように全員に1回ずつチャンスが巡ってくるほど時の流れは悠長ではない。早くも、「安竹宮」の次は誰が、という噂が飛び交うゆえんであるが、そのような「ネオ・ニューリーダー」のことを永田町周辺では、なぜか「ホワイト・リーダー」と呼んでいる。もちろん和製英語であるが、「まだ”白紙”の状態だ」という意味であろうか。ちなみに、英語で「ホワイトマン」(white man)といえば、「品性の高い人」とか、「育ちの良い人」、「正直者」、「清廉潔自な人」という意味なのであるが……。

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