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季節の食材カレンダー☆4月の巻
執筆者 久保田恵美

季節の食材カレンダー☆4月の巻

キャベツ  cabbage

キャベツは冬場に甘味を増す野菜です。巻きがしっかりして、横から見ると平たい形をしているものが多く、ロールキャベツなどの煮込み料理に最適です。

また、3月〜4月の春に収穫されるキャベツは「春キャベツ」と呼ばれ、市場に出回ります。これは、葉が柔らかく甘いことが特徴で、生で食べるのに向いています。見た目も冬場のキャベツとは違い、巻き具合がゆるく、球状をしています。栄養素には、ビタミンU(キャベジン)を含むことが最大の特徴です。これは、胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の回復を助ける効果があります。また、ビタミンCも豊富で、葉を1〜2枚食べるだけで1日に必須なビタミンC量の半分を摂取することが可能です。ただし、キャベツに含有するビタミンUとビタミンCはともに熱に弱いため、最もよい食べ方は「生」で食べること。千切りにして、揚げ物に添えたり、そのままサラダにしたりとキャベツそのものの味をぜひ、味わってみてください。

キャベツと肉類

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かぶ  turnip

春と秋に旬を迎えるかぶ。春のかぶは、柔らかく甘味があるので、生のまま調理することをおすすめします。酢、塩、しょうが(千切り)をまぶした「即席漬け物」は時間がないときに最適。かぶを食べやすい大きさに切り、塩、しょうがを入れて混ぜ、最後に、酢をたっぷりかけてなじませます。すぐに食べても問題ありませんが、30分程度おくと、塩が浸透して、ひと味違う味わいを楽しめます。また、洋風にアレンジしたいなら、酢にプラスして、オリーブオイルを使いましょう。油っこさが苦手な方は、少し加えるだけでOK。

かぶの葉には、根(白い球状の部分)の4倍以上のビタミンCが含まれているので、ぜひ有効活用してください。漬け物をする際、根といっしょに混ぜ込んだり、炒め物にするのもよいでしょう。ただし、含有するビタミンCは熱に弱いため、栄養価の吸収率を考えた場合は、「生」で食べることをおすすめします。

かぶとしめじ

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わらび  bracken

わらびは、日本各地に自生している山菜の一つ。ただし、店頭で入手できるものは栽培種がほとんどです。

栄養素は、カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、食物繊維が豊富。生のわらびではなく、乾燥させた「干しわらび」は、カロテン、カリウム、食物繊維が生の約10倍にアップします。カロテンはガン予防、老化防止に、食物繊維は便秘改善の効果が期待できます。特徴は、アクが強いこと。重曹(炭酸水素ナトリウム)や灰を使ってアク抜きをしてから調理します。その手間を省くため、簡単に手に入る「水煮」を使うのもよいでしょう。

わらびのアク抜き

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わらびのアク抜き

わらびのアク抜きの仕方を紹介します。まず、わらびの根元(堅い部分)3cmほどを切り落とします。バットに並べ、重曹(または灰)をふりかけます。その上から、熱湯を回しかけ、落とし蓋をして軽い重しをのせます。そのまま5〜6時間おきます。水できれいに洗い流せば、完了です。ふりかける重曹は、わらび1kgに対し、小さじ1が目安。わらびのおひたしをはじめ、煮物、炒め物にしてもおいしいです。春限定の「生わらび」の風味をお楽しみください。

白菜&緑黄色野菜

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木の芽  young leaves of sansho

旬は3月〜4月。山椒(さんしょう)の若い芽のことです。春らしい清々しい香りを楽しむことができます。お吸い物をはじめ、和え物、煮物などに彩りを添えてくれる和食には欠かせません。添える際は、手のひらにのせて、パンと力強くたたいてから使いましょう。そうすることで、より一層香りを楽しめます。

食べやすい大きさに切ったたけのこを網にのせて、じっくり焼き、仕上げに木の芽のみじん切りをふりかけます。熱いうちに少々しょうゆをかければ、「焼きたけのこ」の出来上がり! 手軽に家庭で味わえる、春ならではの一品です。

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キャベツと肉類

キャベツのビタミンCは、タンパク質と一緒に摂取することで、美肌効果アップにつながります。おすすめは、キャベツをたっぷり入れた「野菜餃子」。豚肉のタンパク質と組み合わせることで栄養価が高まり、美容にもよい1品です。

まず、キャベツは粗みじん切りにします。白い芯の部分にもビタミンCは含まれているので、捨てずに使いましょう。餃子に白菜を使うときは、一般的に湯通しして水気を切ったものを加えますが、キャベツは生のままでOK。湯通しすると、ビタミンCがお湯に出てしまうため、生がベストです。

豚肉のひき肉に、キャベツ、にら、白ねぎ、にんにく、しょうがなどのみじん切りを加え、塩、こしょう少々ふります。仕上げにゴマ油、しょうゆ、酒(肉150gに対して、各大さじ1程度)を加え、練るように混ぜ合わせます。餃子の皮で包んで、パリッと焼けば、出来上がり。皮に包まれた肉汁ごと食べられる料理のため、キャベツの栄養をしっかり逃すことなく、摂取できます。

キャベツと大豆加工品

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キャベツと大豆加工品

キャベツとの食べ合わせがよい食品は、「大豆加工品」です。豆腐、油揚げ、納豆などのタンパク質が、キャベツに含有するビタミンCと一緒になることで、疲労回復、風邪予防、美肌効果が期待できるのです。

おすすめメニューは、「キャベツと豆腐のみそ汁」。キャベツのビタミンCは、熱に弱いですが、味噌汁にして汁ごと食べれば、水に流れ出たビタミンCを摂取することができるためです。豆腐と味噌のタンパク質と一緒に食べれば、さらに栄養価アップ。手軽な具材で、スピーディーにできる味噌汁を、ぜひ食卓に取り入れてみましょう。

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かぶとしめじ

かぶは「白い部分(根)を食べるところ、葉は捨てるところ」と思っていませんか? それは、大きな間違いです。葉には、根の10倍ものカルシウムや、4倍ものビタミンCが含まれています。さらに、カロテンやビタミンB2も豊富。それらを効果的に摂取するには、油を使った調理法がベストです。食べ合わせのおすすめは、「しめじ」「まいたけ」などビタミンDを含む食材。かぶの葉のカルシウムに、ビタミンDを合わせることで、骨を丈夫にし、骨粗しょう症予防に役立ちます。

おすすめメニューは「かぶとしめじの油炒め」。かぶの葉のビタミンCは熱に弱いため、まず、しめじをしんなりするまで炒めたら、最後に葉を加えましょう。緑が鮮やかになったら、塩、こしょう(好みでしょうゆ)で味を調えて、出来上がりです。辛いものが好きな方は、最後に一味とうがらしを少々加えてもよいでしょう。

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