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2009年の世相ウォッチング
執筆者 谷川由布子

2009年の世相ウォッチング

友愛

民主党・鳩山由紀夫代表の祖父で自民党初代総裁・鳩山一郎が1955年に使った言葉。Fraternityと訳してアメリカ紙に寄稿。フランス革命の「自由、平等、博愛」の「博愛」に当たるとその理念を説明している。「人の幸せを自分の幸せと思う気持ち」。

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責任力

2009年総選挙に際して麻生首相の自民党が掲げた選挙キャッチフレーズ。1998年の新語流行語大賞に入った「老人力」の流れを汲む造語。「責任感」ならわかるが「責任力」はおかしいとの違和感を覚える人は多く、「責任をどうする力なのか、説明が省略されていて意図する意味がわからない」とも言われた。

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雨やどり解散

2009年7月、麻生首相がなかなか国会解散に踏み切れず先延ばしにしていたことへの皮肉。「どしゃぶりになって出ていく雨やどり」の古川柳のように結局は悪い時期を選んだのではないか、というわけだ。結果として歴史的大敗を喫した。

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どぶ板選挙

民主党は、小沢一郎が代表となって、ひたすら街頭演説や辻立ちを中心に、歩いて、また自転車に乗っての「どぶ板選挙」を主な戦術としている。メディアを主戦場とした劇場型の選挙戦は空中戦、対して後援会や支持組織などの人的コミュニケーションを通じたどぶ板中心のスタイルは地上戦とも呼ばれる。

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ブレフォー

民主・鳩山由紀夫代表、小沢代表代行ら4人のシルエットが登場して、「4人バラバラ、ブレフォーです」と。自民党がネット上で流した衆院選向けのネガティブCM、作品としては好評。

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ワンフレーズポリティクス

一つの標語を繰り返す政治手法で、小泉元首相が得意とした。しかし、「郵政民営化イエスかノーか」のワンフレーズで小泉自民党が勝ち取った300議席は、4年後、「まずは政権交代」のワンフレーズ返しを決めた民主党にそっくり持って行かれる結果となった。

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小鳩ライン

民主党の代表は鳩山なのに、まるで実際は「小沢支配」ですよと言わんばかりの言い回しが「小鳩ライン」。これは選挙後に朝日新聞が見出しに使ったもの。

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国家戦略局

民主党政権の発足により内閣に設置された「国家戦略室」。やがては「国家戦略局」となって、首相の諮問機関の多くを吸収、予算の骨格など国の基本方針を審議する。小泉内閣以来「改革のエンジン」といわれた経済財政諮問会議は廃止される。

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みんなの党

2009年自民党を離党した渡辺喜美が結成した保守系の新党。衆院選では小選挙区、比例復活合わせて5人が当選し政党要件をクリアするなど、意外と善戦した。しかし、近畿比例区では議席の配当を得ながらも重複立候補がたたって得票率制限により議席を逃すなど、キャリアに似合わない素人ぶりも露呈している。

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ボルト神話

陸上の第12回世界選手権で、ジャマイカのウサインボルト選手が100メートル9秒58の世界新記録で優勝、200メートルでも同じく世界新の19秒19で優勝、男子400メートルリレーでも優勝して3冠を獲得。最高時速が44キロメートルを超す、人類でただ1人の男しかできない空前絶後の走りを「神速」と表現した新聞もあった。開催地のベルリン市長は「ベルリンの壁の破片」を送ってその偉業を讃えた。

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21

トゥエンティワン。東京・原宿にあるファッションの店。FOREVER21(フォーエバー・トゥエンティーワン)。原宿店のオープンは2009年4月29日。

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リセッショニスト

着なくなり古くなった服を、今風にアレンジして再生する人。再生した服を着る人。

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プチプラ

Peti Price。値段が安い、リーズナブルな価格。「プチプラな服」。

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ニコイチ

二娘一。女の子同士がおそろいのファッションをすること。

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鉄板

すべらない、確実なこと、あるいは定番。「バナナにチョコは鉄板だよね」「この曲、盛り上がるには鉄板だよね」。

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ホッコリする

落ち着く。温かい気持ちになる。「ほっとする」と「ゆっくり、ゆったり」との合成語。

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エッジがきいてる

鋭い。シャープである。パンチがある。

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シズル感

鉄板の上で肉などがジューと焼ける音を表す英語sizzleから。「この店、シズル感ある」。

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たこパ

たこ焼きパーティ。「なべパ」は鍋料理パーティ。

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