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名誉ある撤退、と言われたいものだ

勝ち負けは決して一面的なものでは計れないものだ

名誉ある撤退

世間から立派だと認められつつ退くのが「名誉ある撤退」。撤退の際にはいつも名誉ある撤退でありたいものだが、進退窮まったあげくの苦し紛れの言い訳に使われる場合も多い。

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勇退

後進に道を開くために、定年の前などに職を辞めることをいうが、人間引き際が肝心というように、なかなか勇退の花道を開くのは難しい。任期満了後に再選の可能性を探る道を選ばずに引退する政治家や、経営の雲行きが怪しくなる前に儲かった分で悠々自適の生活を送りたい社長など、「ご勇退」と言われる一方で「勝ち逃げ」とささやかれることもある。早々に職を辞すことのみで安易に勇退という言葉が使われがちだが、「後進に道をひらくために」の心意気があってこそ真の勇退といえる。

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グッドルーザー

良き敗者。負けにも、マナーがあり、希望があり、美があるものはグッドルーザーとして認められる。たとえば、不本意な判定に対しても不遜な態度をとらない、負けて相手に拍手を送れるという、審判を尊重し、対戦相手を尊重するスポーツマンシップにのっとった正しきスポーツマンの姿がグッドルーザー。誤審さえ甘んじて受け入れる清々しさまで求められるのはどうかとも。

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ラッキールーザー

→2002年12月号参照

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ベストルーザーズ賞

→2002年12月号参照

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ウイナーズ・テイク・オール

→2002年12月号参照

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負け犬

→2005年1月号参照

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負け組

→2002年12月号参照

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転進

ほかの目的に転じて進むという意味。第2次世界大戦において、1942年ガダルカナル島からの撤退の際、日本の大本営発表では、撤退という言葉は使われず、もともと撤退の意味ではない「転進」と表現することにより、国民を言いくるめ、敗戦へ向かいつつある戦況は歪んで伝える結果となった。

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進出/侵略

歴史上における進出と侵略は、社会科教科書検定でもたびたび問題にあがる表現のひとつである。国際理解と国際協調の見地から、近隣諸国への配慮として、「遠征」「進出」等の表現を「侵略」と変えるなどし、それによって記述がよりあいまいになり、客観的歴史的事象そのものも伝わりにくくなっている。また、韓国や中国などから「日本は加害者としての反省がなく、侵略を美化している」などの非難も浴びる。歴史の事実を客観的に見つめることのできる教科書作りには課題が残る。

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遠征/侵略

進出/侵略の表現問題と同様で、教科書の記述は、同じ事をしても、14世紀に元が日本に攻めてきたとき(元寇)の表現が「遠征」で、16世紀の豊臣秀吉の朝鮮出兵は「侵略」と表記されるといったように、1982(昭和57)年に設けられた近隣諸国条項への配慮に基づいた表記のダブルスタンダード、また単に曖昧な表現に終始している。

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三十六計逃げるに如かず/逃げるが勝ち

後で再起を図ればよいのだから、逃げるべきときは逃げて身の安全を保つのが最上の計略であるという意味。原義は「南斉書・王敬則」の「三十六策走ルハ是上計」から。日本でいう「逃げるが勝ち」も同じ。転じて、「三十六計」は、面倒なことには関わらず、さっさと逃げたほうがよい、という意味にも使われる。

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