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秋から冬にかけてますます気になる食のキーパーソンからキーワード
 

アラン・デュカス  Alain Ducasse

1956年フランス生まれ。史上最年少で3つ星を獲得したシェフとして、国内外に知られている。彼の名は高級フランス料理の代名詞として使われてきた。実際に彼の料理を食べたことがなくても、「アランデュカスの○○」と聞くだけで納得する人も多い。また彼が創立した料理教育機関も数々の名料理人を輩出しており、世界的認知を得ている。まさに世界屈指の外食ブランドと言えよう。

ミシュラン  MICHELIN

1889年創業、フランス発祥のタイヤメーカーだが、旅行やレストランのガイドで有名。1926年に同社は初の旅行ガイドを創刊、地元のレストランを星印で格付けするシステムが生まれた。デュカス(1956年生)はモナコで史上最年少(33歳)で3つ星を獲得、97年にはパリの「アラン・デュカス」がやはり3つ星を獲得し、史上初めての6つ星シェフに。さらには2000年版のミシュランでさらに2つ星を獲得、「8つ星シェフ」となった。

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アラン・デュカス・フォルマシヨン(ADF)

デュカスの創設した料理教育機関。1999年、パリ近郊に設立された。フランスはもちろん、ヨーロッパ中から毎年500人以上の料理人が参加する、高度な再教育機関として有名。アラン・デュカス・グループの3つ星レストラン「ルイ・キャーンズ」(モナコ)などを支える料理人を育ててきた、教育メソッドの集大成である。

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ハンズ・オン

ADFでの参加・演習型授業形態。少数の受講者(10〜14人)が調理場で講師を囲み、対話しながら授業を進める。朝から夕方まで、昼食(これも授業の一環)を挟み、料理・デザートなどのテーマに添ってアラン・デュカス・グループのレシピを修得する。2日で計18時間のプログラムが1単位。

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コンコルド  concorde

エール・フランス社の誇る超音速旅客機。1976年、パリ―ワシントン間など3国際路線に就航、翌年には、パリ―ニューヨーク間を3時間45分で結んだ。同区間のコンコルドでは、2000年と2001年のそれぞれ12月から翌年2月まで、冬期特別メニューとして、デュカスのプロデュースによるアラカルトの機内食を提供、大好評を博した。2003年5月、パリ―ニューヨーク間のコンコルド運航が終了。同年10月、ロンドンへのフライトを最後に引退した。

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辻調グループ校

大阪市阿倍野区に本部をおく、辻調理師専門学校を中心とした学校グループで、1960年に辻静雄により設立された。テレビ番組や映画などにも多数協力している。2003年11月より、ADFと辻調グループ校が、日本で活躍するプロの料理人とパティシエを対象に共同で行うプロジェクト「キュイジニエ・パティシエのための特別プログラム」が東京・大阪で公開。ハンズ・オンなどの形態を用いて、デュカスの料理技術やエスプリを学ぶ。講師はアラン・デュカス・グループの現役シェフら。

なお、大阪市中之島の辻学園とは一切無関係。こちらは1917年創立で、日本の料理教育の草分けとされる。雑誌「家庭と料理」や、創立者・辻徳光のラジオ出演などで知名度を高め、1959年には日本で最初の調理師学校となった。

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ジョエル・ロビュション  Joel Robuchon

1945年生。フランス、ポワティエ市出身。28歳でパリの大ホテルの料理長に。36歳で独立、3年後のミシュラン3つ星は史上最短記録。96年「最高の状態」で引退、このときパリの店舗の継承者として指名されたのがデュカスだった。ロビュションは2003年、7年ぶりに東京とパリに新しいコンセプトの料理店をオープン。

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「贅沢な食卓」

2000年、淡交社刊。日本の懐石料理の本来の姿と、フランス料理がなぜグローバル・スタンダードになりえたのかをテーマに現代の食卓を問い直すという内容。著者は裏千家15代目・千宗室の次男・伊住政和と料理雑誌の元編集長である著述家・コンサルタントの斎藤壽。デュカスがゲストとして、伊住との対談、ルポなどに登場している。

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スプーン  spoon

デュカスがプロデュースするレストランで、パリ、モーリシャス、ロンドンなどに店舗がある。東京では舞浜イクスピアリに。店内はインディゴブルーが基調。地中海を連想させる明るい装飾、ガラス越しにキッチンが見られ、世界中のワインが準備されている。好みに合わせて料理にソースや付け合わせを自由に組み合わせるメティサージュ(混合)メニューが特徴。

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ムスティエ・サント・マリー  Moustiers-Ste-Marie

プロヴァンスとコート・ダ・ジュールの間の山間部にある村。陶器の里として知られる。ヴェルドン渓谷やサン・クロワ湖などの景勝地にも恵まれる。デュカスはこの地にオーベルジュ「ラ・バスティード・ド・ムスティエ LA BASTIDE DE MOUSTIERS」を開いている。オーベルジュとは宿泊施設をもったレストランのこと。

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ミシェル・ゲラール  Michel Guerard

1933年、パリの北方ベトゥイユで生まれる。17歳のとき料理の道に。最初はパティシエ(菓子料理人)として才能を発揮、24歳で名門ホテル、オテル・ド・クリヨンのシェフ・パティシエとなり、25歳でパティシエの最高勲章であるパティスリー部門のMOFを獲得している。その後、料理にも才能を発揮、65年にはパリ北西部にビストロ「ル・ポトフ」を開店。69年にはミシュランの2つ星を獲得した。結婚を機に温泉ホテル、レ・プレ・ドゥジェニーの経営に携わり、77年には3つ星を獲得した。デュカスが師事したこともある。

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