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元気がでるような《概念》をおぼえておこう!おもいだそう!
 

サーニニズム

Saninism  性の解放。肉欲肯定の思想。ロシアのアルツィバーシェフ(1878-1927)の長編小説『サーニン』から出た語。主人公のサーニンは,肉欲の前には社会も国家も道徳も認めない徹底した自己主義者で,ここから性の享楽を謳歌する人をサーニストという。同小説は、20世紀初頭ヨーロッパ文学の「性の解放」ムードにのって大いに注目された。

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カサノバ

Casanova, Giovanni Giacomo 18世紀イタリア・ヴェネチアに生まれた恋愛の遍歴者・冒険家。50余年にわたってヴェネチア、パリ,コンスタンティノープル,ウィーン,ロンドン,ペテルブルグ等々を旅した末の自著『わが生涯の物語(回想録)』によって知られる。転じて,一般に女たらし,道楽者をさす。彼の人生は1976年イタリア,1987年アメリカと2回映画化されている。

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カサノバ・コンプレックス

Casanova complex 次から次へ女性遍歴を重ねる男の性衝動。これまでは女たらしで片づけられていたのを,強迫感に駆られた病気としてとらえる観点。P.トラクテンバーグの同名の著(邦訳版1989年・飛鳥新社)より。

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アルス・アマトリア

Ars Amatoria〈ラテン語〉 「性愛技術」。性愛を主題にした3巻本の一連の詩集で,オウィディウス(Ovidius)作より。「あるす・あまとりあ」は,日本の性科学者の草分け・高橋鐡が性交態位62型の分析した名著(1950)。

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エロス

Eros ギリシャ神話で女神アフロディテの息子,恋の神。いつも弓矢を持っており,それに射られると恋が芽生える。ローマ神話ではキューピッド(Cupid)。転じて「性的な愛」の意。アガペー

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アガペー

agape〈希語〉 相手の価値でなく,相手そのものを愛する他者本位の人間的な愛。対象の価値を愛する「エロス」に対し,精神的なもの。神の愛。

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カリタス

caritas〈羅語〉 愛情。慈愛。アガペーのラテン訳語。

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オルトルイズム

altruism 利他主義。愛他主義。エゴイズム(egoism)やミーイズム(meism)の対極に位置するもの。アルトルーイズムともいう。フランスの哲学者コント(Auguste Comte)の造語。

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アバンチュール

aventure〈仏語〉 恋愛事件。「火遊び」。英語のadventureと同様で、「冒険」の意もある。

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アフロディジアック

aphrodisiac 催淫剤。媚薬。ギリシャ神話の愛と美の女神アフロディテ(Aphrodite)の名が語源。

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カーマ

Kama〈サンスクリット語〉 (インド神話で)愛欲の神。快楽の女神ラティを妻として,人間の恋愛,愛欲をつかさどる。世界創造の原動力とみなされている。または愛欲そのものをさす。

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カミング・アウト

coming out 同性愛者であることを自分から公表すること。

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スキンシップ

skinship 肌と肌との触れ合い。1953年のWHO(世界保健機関)のセミナーで,アメリカの一婦人が言った言葉。英語の辞書にはない。母親の愛情を子どもに伝えるためには,接触関係を通じてでなければ成就されないことを強調していうもの。

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フラーティング

flirting いちゃつくこと。

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フラーテーション

flirtation 恋愛遊戯。情遊。

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失楽園(する)

日本新語流行語大賞1997年受賞語

受賞者:渡辺淳一(作家)/黒木瞳(女優)

日本経済新聞に連載された『失楽園』は連載中から評判となっていたが、映画化されたことにより、日本中の話題をさらった。50代の妻子ある男と40代にさしかかる人妻との悲しくも激しいラブロマンスなのだが、一般的な受け止め方は「私も、不倫をしてみたい」だった。「不倫」を「失楽園する」と言うようになり、まるで不倫がブームのようになった。

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愛される理由

日本新語流行語大賞1990年受賞語

流行語部門・大衆賞

受賞者:二谷友里恵

歌手・郷ひろみと結婚した二谷が書いた初のエッセイ本のタイトル。出版と同時にベストセラーとなり、ミリオンセラーを記録する。内容は、言ってみれば“タレント本”の枠を超えていないのだが、女性の溢れるばかりの“自信”が全面に出ていて、若い女性には受けた。挑発的な「愛される理由」という語は、たとえば「このレストランが愛される理由」という使い方で、若い人の間で流行語となった。

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静愛

本誌1994年版収録。以下、

愛がなくなったわけではないのだが、性的な関係のない、触れ合わない夫婦。性愛にかわって静愛の夫婦が増えていると朝日新聞(1993年6月17日)。

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愛は高ぶらない

本誌1998年版収録。以下、

ダイアナ元英皇太子妃の葬儀でブレア英首相が読み上げた聖書の「コリント人への第一の手紙」の一節。「愛は高ぶらない、愛は誇らない、不作法をしない……すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える」。

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