月刊基礎知識
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裏にまわっている人、いた人の特集
―― 田中耕一さんノーベル賞受賞記念
 

ニッポンの産業を裏から支える人々

プロジェクトX

NHK放送のドキュメンタリー番組。サブタイトルは「挑戦者たち」。2000年3月放送開始。社会現象・新製品など、戦後の画期的な事業を実現させた「無名の日本人を主人公とする組織と群像の物語」がコンセプト。2001年には「日本人に明日への勇気を与えた」として製作スタッフが菊池寛賞を受賞した。

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陽はまた昇る

2002年6月公開の映画。監督・佐々部清、主演・西田敏行。「プロジェクトX」の第2話(2000年4月4日放送)で取り上げられたVHS誕生がテーマ。1976年、ビクターのVTR事業部長だった故高野鎭雄(しずお)氏が、リストラ予備軍の部下を率いて家庭用ビデオである「VHS」を開発。ソニーの「ベータマックス」との規格競争に勝利した実話をもとにしている。

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ガイアの夜明け

テレビ東京系で放送の経済ドキュメンタリー。2002年4月放送開始。「銀行再編」「大リーグ・ビジネス」「中国の食市場」などさまざまな切り口で、低迷する経済からの脱出を模索する現代日本を描く。ナビゲーターは俳優・役所公司。日本経済新聞紙上では、番組と連動した企画連載も展開。

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デジタルハリウッド

ゲーム・CG・アニメーションはいまや日本がいちばん世界に誇ってよかろう産業である。デジタルハリウッドは、1994年創立の株式会社で、産学協同の教育機関。学校長は工学博士・杉山知之。デジタルクリエイター、ディレクター、プロデューサーなどの育成を目的とする。在校生・卒業生のネットワークに「NEXUS」があり、会員は入学してから卒業後まで、継続してデジタル業界の情報を入手・発信することができる。この会員は2002年10月現在で約3万人。お茶の水・渋谷・横浜・大阪・京都・神戸・金沢・札幌・福岡・米サンタモニカ・韓国ソウルに校舎をもつ。

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技能五輪

青年技能者の日本一を競う技能競技大会。第1回は1963年。国際大会が開催される前年は、派遣選手選考会をかねる。2002年10月に熊本でおこなわれた大会はその選考会にあたり、781名が参加。機械組み立てや抜き型から、左官、造園、フラワー装飾、日本料理まで、多彩な技能が競われた。

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技能オリンピック

正式には国際技能競技大会(World Skills Competition)

1950年スペインとポルトガルの間で技能競技会が行われたのがその起源で、現在30余の国・地域が参加する大規模な青年年技能労働者の競技会となっています。現在は、2年に1度(奇数年)の開催。大会の参加資格は、大会開催年に22歳以下。運営は、国際職業訓練機構(International Vocational Training Organisation) 。日本では中央職業能力開発協会。日本は1962年の第11回スペイン・バルセロナ大会以来の参加で(この大会いきなり2位-金メダル獲得数)、以降、スイス、旧西ドイツといったいかにも精密な作業の上手そうな国々と1位2位を競り続けた。73年ミュンヘン大会で西ドイツ・韓国の後塵を拝し3位に転落したあとは、1位から遠ざかっている。それでも80年代は韓国につぐ2位を確保していたが、89年以降は台湾に負けはじめ低迷。97年スイス大会ではついに8位にまでなってしまう。最近の01年韓国ソウル大会では3位。関係者によれば、かつては「職場にすごいのがごろごろしていた」そうだが、現在は「会社が有能そうなのに目をつけて徹底的にエリート教育する」のだという。選手層は薄くなっているわけだ。

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秋葉原

海外からの観光客もわざわざ立ち寄る巨大電気街でありゲーム・CG・アニメーション関係者にとってもひとつのメッカ。日本の技術力の見本市でもある。戦前から店を構えていた電気店に加え、1949(昭和24)年の露店撤廃令によって、神田小川町から神田須田町界隈の露天商に秋葉原駅ガード下の代替地が提供されたことが今日の基礎となった。2002年7月現在、秋葉原電気街振興会(1979年創設)に加盟している店舗だけで235店を数える。

ここに通う10-40代男性のうちどれだけかは、オタクだの秋葉君だの秋葉系などとよばれ若い女性から蔑みの目でみられることもしばしばだが、今後の日本経済・文化にとっては有用な人材の宝庫でもある。

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特許

正確には、「国が特許権を与える行政行為」のことを〈特許〉という。発明を保護することによってこれを奨励、産業を発達させるために特許(実用新案)法が定められており、特許権者は事業としてその発明の製造・販売を行うことができる(期間は出願後20年)。一方、〈実用新案〉は存続期間は出願後6年で、実体審査のないのが特徴。

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理科離れ

OECDが1996年、14カ国に実施した科学技術への関心調査で最下位になるなど、近年、日本では若者の科学・理科離れが問題となっている。このため、2001年、文部科学部会において「科学技術・理科離れ対策小委員会」が設置され、対策への議論がはじまった。また、現場の教師たちが検定外の理科教科書を作ろうとするなど、さまざまな試みが行なわれている。

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町工場

京浜工業地帯の中核・東京都大田区は工場の町として有名で、約6000もの工場が、1兆2000億円の生産をあげている。これは日本の工業生産の約1%。全工場の95%以上が従業員30人未満の規模。85%が機械金属工業。「大田区に空から図面を投げ込むと、翌日には製品になる」などと言われるほど。

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