月刊基礎知識
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新語流行語大賞からよむ日本のしくみ
 

抵抗勢力

抵抗政党

1955 (昭和30) 年の保守合同に始まる、いわゆる55年体制下における社会党と共産党についていわれたことば。自民党に対して万事徹底した反対運動を展開し“安保廃棄”“憲法改悪反対”“9条を守れ”“自衛隊反対”をスローガンに議会政治を進め、“抵抗政党”“何でも反対党”とか“万年野党病”という呼び名がつくようになった。それが「政権党への努力の欠如」として同党の衰退の原因とされるのは、今日だからいえる見方であって、当時、新聞ジャーナリズムをはじめ、必ずしもこの「抵抗」が悪いニュアンスだけでとらえられていたわけではない。

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守旧派/改革派

「抵抗」と同様に悪役ニュアンスをわりふられることばに「守旧」がある。マスコミなどの論調も、概して改革派=正義、守旧派=悪という図式であった。90年代「政治改革」の目玉として小選挙区制度導入を計るときに、小選挙区制度賛成派を改革派、反対派を守旧派と定義したことにより、改革派は自民党内の小選挙区賛成派、守旧派は社会党・共産党ということになってしまい、従来の保守/革新という図式は意味をもたなくなった。またこの図式により、自民党内の小選挙区反対派も沈黙を強いられることとなる。今では内容を吟味せずに図式化するスローガン政治の言葉として、あまり好まれなくなっている。

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