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《闘争》の記録簿--いいかぃ!その幸せは“たたかってきたから”手に入ったんだぞ
 

なぜ闘うのだろう

時の流れとはおそろしいもので、21世紀の今日、マルクス主義的な闘争理論をみた場合、あれほど輝いていた思想が、多少場違いにみえたりする。

階級闘争

本誌1954年版収録。以下、

階級社会では、搾取階級と被搾取階級とのあいだに階級闘争がおこなわれる。資本主義社会では、プロレタリアートとブルジョアジーとのあいだにおこなわれる。プロレタリアートは、ブルジョアジーにたいする闘争において、単独で闘うのではなく、資本によって抑圧搾取されている貧農を同盟軍としてその指導者となって戦う。プロレタリアートの階級闘争は、経済闘争、政治闘争および思想闘争という3つの形態をもつ。

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経済闘争

本誌1964年版収録。以下、

経済闘争とは、労働力の販売のいっそう有利な条件を獲得するために、つまり労働条件と生活状態を改善するために、労働者が雇い主にたいして行う集団闘争である。しかし経済闘争だけで労働者の生活を真に改善することはできない。労働者の生活を真に改善するためには、資本主義制度そのものを、打ち倒さなければならない。

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政治闘争

本誌1964年版収録。以下、

政治闘争というのは、資本主義国家そのものを打倒するための闘争、国家権力を資本家階級の手から労働者階級の手に奪取するための闘争である。国家権力の不当な抑圧を暴露して国家権力を弱める闘争から、国家権力にたいする直接の革命的強襲にいたるまでの、種々さまざまな形態の闘争を含む。政治闘争の最高の形態である国家権力の直接的な革命的な奪取は、権力闘争と呼ばれることがある。ここで注意しなければならないのは、ブルジョア国家に工場法をつくらせたり、最低賃金制の法律をつくらせたりするための闘争は、ブルジョア国家を否定するのではなく、それを前提としているのだから、政治闘争ではない、ということである。それはどの労働組合も昔から実行してきた闘争であって、労働条件と生活状態を改善する経済闘争の一形態である。

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思想闘争(イデオロギー闘争)

本誌1964年版収録。以下、

階級闘争は、イデオロギーの面では、革命的階級の進歩的思想と、すでに一生を終えた階級の反動思想との衝突という形で現われる。革命は、自然成長的な過程ではないから、革命的変革の時期には、旧秩序をくつがえす能力ある軍隊に大衆を組織し結合する使命をもった新しい社会思想の偉大な役割が特にはっきり現われる。ブルジョア・イデオロギーは、学校、教会、出版物、芸術などを通して労働者に持ち込まれている。だから労働者をブルジョア思想や偏見から解放し、プロレタリア大衆のなかへ社会主義的意識をつぎこむための意識的な闘争が必要である。

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反帝闘争

本誌1951年版収録。以下、

政治闘争の一部で、特に帝国主義的な侵略または政策にたいする反対闘争を指す。自国は勿論第三国の帝国主義的行動にたいする闘争をも含み、帝国主義的な侵略に対抗し、自国の従属化・植民地化に反対する闘争もすべて反帝闘争である。

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部落解放同盟

本誌1959年版収録。以下、

いまだに残っている特殊部落の差別待遇を完全に撤廃させる目的をもつ団体。その前身は大正11年3月結成された「全国水平社」である。全水は日本が戦争態勢に入った昭和15年8月、第16回大会を最後として事実上解体。戦後の昭和21年2月、全水の指導者松本治一郎氏らにより「部落解放全国委員会」として復活した。ついで30年8月の第10回解放委大会で、名称を「部落解放同盟」と改め、平和運動、基地反対運動その他の民主運動に活発に乗り出した。

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世界連邦建設同盟

本誌1965年版収録。以下、

1948年8月6日、広島の原爆3周年を記念して組織されたもの(当時の会長は尾崎行雄、現在湯川スミ)。その後、世界連邦日本国会委員会、同国会議員世界協会、同都市全国協議会、同婦人協議会、同青年協議会ができ、これらによって世界連邦日本協議会(会長北村徳太郎)を組織して、オランダのハーグに本部をおく世界連邦世界協会(会長湯川秀樹)に加盟している。64年の建設同盟の総会は4月28、29日の両日開かれ、国連を世界連邦法治機構とするための国連憲章の改定促進を政府、国会に要請するなどの決議を採択。同盟では、65年6月に、国連誕生10周年を記念してサンフランシスコで開かれる第12回世界連邦世界大会に臨むため、全国19都府県、257市町村に及ぶ「世界連邦都市宣言」をすでに取りつけ、さらに国会での「世界連邦決議」をよびかけることになった。

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