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近ごろ東京に流行るもの
執筆者 谷川由布子

近ごろ東京に流行るもの

2020年東京オリンピック

9月7日、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の総会で、2020年夏季オリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決まった。東京は56年ぶりの開催となる。1回目の投票を東京は1位で通過、2回目に同票だった2都市の投票が行なわれてマドリードが落選。イスタンブールと臨んだ決選投票で東京は60票を獲得して圧勝した。今回のIOC総会では20年大会の実施競技とIOC新会長も決定。実施競技では2月のIOC理事会で除外されたレスリングが野球・ソフトボール、スカッシュと残り1枠をかけて争い、復活。2期12年にわたって務めてきたジャック・ロゲ会長の後任にはドイツのトーマス・バッハ氏が選ばれた。

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滝川クリステル

フリーアナウンサー。1977年パリ生まれ。父はフランス人。母は日本人。日本名、滝川雅美。

ブエノスアイレスで開かれたIOCの夏季東京五輪誘致にてフランス語でプレゼンするという重責を担い、日本人のきめ細やかな「お・も・て・な・し」の心を印象的にアピールし、招致に大きく貢献した。

2020年東京オリンピック

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ダイオウイカ

2013年1月、NHKテレビが深海で泳ぐダイオウイカを世界で初めて放送し、視聴率16.8%を記録した。同年夏には特別展やグッズ販売が行われ、空前のイカブームが起こった。この世界最大のイカは、全長が最大18メートルに達し、深さ600〜1000メートルの深海に住んでいるため、まれに死体が海岸に流れ着いたり、漁船の網にかかったりしたが、その生態は謎に包まれていた。

NHKと国立科学博物館などの国際チームは、潜水艇に通常の数百倍の性能をもつ超高感度カメラを積み込み、世界遺産小笠原の深海で初撮影に成功した。

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コンビニコーヒー

コンビニエンスストアの店頭で、淹れたてのコーヒーが飲める「コンビニコーヒー」。コンビニ各社が展開を始め、2013年急速に普及した。本格コーヒーを缶コーヒー並みの価格で味わえるとあって売り上げは急伸。飲料業界の脅威になっている。コンビニがコーヒー提供を強化する背景には、喫煙率低下に伴うたばこの販売減があるようだ。

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ご当地キャラ

キャラクター関連商品の市場調査会社によれば、ご当地キャラの役割は「自治体などPRの対象と消費者との間の敷居を低くすること」と定義されている。

「ゆるキャラブーム」とあいまって2003年ごろから人気のご当地キャラたち。鳥取県の「トリピー」、島根県の方言「まめなかね(元気かね)」からとった「まめなくん」、熊本県の「くまモン」、船橋市の「ふなっしー」など。

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エベレスト登頂

2013年5月23日、登山家の三浦雄一郎が世界最高峰・エベレスト(標高8848メートル)への登頂に成功した。それは、史上最高齢となる80歳での快挙だった。

エベレスト(チベット語ではチョモランマ)は、ネパールと中国チベット自治区に跨るヒマラヤ山脈にある世界最高峰の山。人類の初登頂はちょうど60年前、1953年に英国探検隊のメンバーでニュージーランド出身のヒラリー卿とチベット出身のシェルパテンジン・ノルゲイによって成し遂げられた。以来、登頂成功者は、4000人を超えたとされている。

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二刀流

右手と左手にそれぞれ剣を持って闘う剣法を一般に二刀流というが、野球でも、投手と野手を兼任する選手は「二刀流」と呼ばれる。

メジャー志望から一転、日本ハムへの入団が決まった大谷翔平選手は投手と野手を兼任する「二刀流」への意欲を表明し、日本ハム側も「支援していく」という姿勢を見せた(2012年12月)。日本プロ野球黎明期の1リーグ時代は兼任した選手が多くいたが、近年、二刀流選手はほとんど存在せず、つまり成功していない。

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ボルダリング

巨岩登り。本来は氷河に押し流された丸い大岩をよじ登るスポーツ。フリークライミングの一種で、2m〜4mくらいの岩や石をロープなどの道具を使わずに登る。

これが、運動不足を解消したい女子に人気。室内で安全にチャレンジできるボルダリングジムが都内に増加。必要なのはシューズとチョークだけなので気軽に始められるという。

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KABUKIZA

東京・銀座の「歌舞伎座」が、約3年間の工事をへて、2013年4月リニューアルオープン。新しい歌舞伎座は、地下4階地上29階建ての高層オフィスビル(歌舞伎座タワー)とあわせて、複合施設「GINZA KABUKIZA」となった。こけら落とし興行は、4〜6月の3カ月で計48万以上の有料入場者、興行収入は60億円を超えたと発表されている。

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海女さん

海人は、海に潜って貝類や海藻を採集する漁を職業、またはそれを業とする人。男性を「海士」、女性を「海女」と区別して記されることがあるが、いずれも「あま」と呼ばれる。

4月から半年放送のNHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』の人気で2013年は「海女」に注目が集まった。海に潜って貝類や海藻を採集する漁を職業とするのが「あま」で、海女文化は縄文時代から綿々と続いて来た。ダイビング器材を使用せずに素潜りで伝統的に海女漁が行われているのは、世界中で日本と韓国のみである。

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地下鉄24時間化

2013年4月、東京都の猪瀬直樹知事が訪問先のニューヨークで「東京の公共交通を24時間化する!」と宣言。「まずは渋谷−六本木間の都営バスを24時間運行してみよう」と。

国際化した羽田空港に合わせて地下鉄も24時間で運行できれば、外国からのビジネス・観光需要を増やし、夜間の経済活動を後押しできグローバル化にも対応できる。また深夜働く社員が地下鉄で家に帰れれば、企業の負担も減る。という

しかし地下鉄の本格的な終日運行には実現への課題が多い。タクシー業界の反発や治安の悪化も予想され、また、「終電」がなくなることによる残業の拡大、オーバーワークへの影響を懸念する声もある。

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