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日本の二十四節気を学び直しませんか。
執筆者 谷川祐子

日本の二十四節気を学び直しませんか。

七十二候  しちじゅうにこう

日本には四季があり、さらに二十四の節気と七十二もの季節がある。「春」の節気は、立春・・・、「夏」が、立夏・・・、〈秋〉は立秋・・・、そして〈冬〉が、立冬・・・、と二十四節気。さらに、それぞれの節気が初候、次候、末候の三つに分かれていて七十二の季節となる。

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二十四節気  にじゅうしせっき

中国でつくられた季節の区分法。黄道(地球から見て太陽が移動する天球上の経路)を基準に、1年を24等分して気候の推移を示したもので、12の正節(せいせつ)と12の中気(ちゅうき)からなる。各節気の期間は約15日。黄河流域の気候に基づいた区分であるため、日本の気候とは若干のズレがあるが、古くから農作業の目安とされてきた。

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啓蟄  けいちつ

冬ごもりの虫(蟄虫)が地中から這い出てくることを意味する節気。新暦3月5日頃。文字通り、この頃から冬の寒さに耐えていた動植物が春の到来を感じて活動しはじめる。日差しが徐々に暖かくなり、草花が芽吹きはじめる頃。

2013年の場合は3月5日、2014年では3月6日。

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春分  しゅんぶん

昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、新暦3月20日頃。春の彼岸の中日にあたる。1948(昭和23)年から「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として国民の祝日「春分の日」となった。この日から6月の夏至にかけて昼の時間が長くなる。

2013年の場合は3月20日。2014年では3月21日。

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清明  せいめい

「清浄明潔」の略で、春の穏やかな陽光を受けて自然の息吹きが清々しい様を意味する節気の一つ。新暦4月5日頃。春分後15日目にあたり、農耕の季節の幕開けの時期とされる。古来中国では清明節と呼ばれ、春を迎えて先祖の墓参りをしたり、郊外に出かけて宴を催す風習があった。現在でも中国や沖縄地方ではこの時期に墓参をする習慣が残っている。2013年の場合は4月5日。

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穀雨  こくう

穀物を育てる雨を意味する節気。新暦4月20日頃。この時期は、前年の秋に蒔いた麦の成長を促す春の雨が降り、清明の頃に蒔いた籾が稲に育っていく頃で、農耕にかかわる人々にとって恵みの雨となる。この時期に長引く雨を菜種梅雨(なたねづゆ)という。2013年の場合は4月20日。

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立夏  りっか

夏の始まりを告げる節気。新暦5月6日頃。春分夏至の中間にあたり、山野に新緑が目立ちはじめ、爽やかな風が吹き、夏の気配が感じられる時期。旧暦では4、5、6月が夏にあたり、それぞれ孟夏、仲夏、季夏、あるいは初夏・仲夏・晩夏という異名がある。これらを合わせて三夏という。2013年の場合は5月5日。

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小満  しょうまん

草木などの生き物が成長し生い茂る様を意味する節気。新暦5月21日頃。麦の穂がつきはじめ、田植えの準備をはじめる時期。かつて養蚕が盛んだった長野県東信地方の佐久市臼田では、五穀豊穣と商売繁盛を祈願する稲荷神社の「小満祭(こまんさい)」がいまに伝えられている。2013年の場合は5月21日

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芒種  ぼうしゅ

稲や麦など芒(のぎ)ある穀物の種を蒔く頃の節気。新暦6月6日頃。芒とはイネ科植物の実の外殻に見られる棘のような突起のこと。この頃は麦の刈り取りや田植えなど、農作業が忙しくなる時期。ちなみに全国で田植えのピークが最も早いのは沖縄で3月上旬頃、最も遅いのは九州、四国地方で6月中旬頃。2013年の場合は6月5日。

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夏至  げし

一年で昼の時間が最も長くなる日。二十四節気の一つで新暦6月21日頃。中国では邪気や疫病を祓うため、夏至に粽(ちまき)や麺類を食べる風習があるという。関西地方では夏至から11日目にあたる半夏生に、稲の根がタコの足のようにしっかり根付いて豊作となるよう祈ってタコを食べる風習がある。太陽の恵みに感謝し、夏の到来を祝う夏至祭が各地で行われる。2013年の場合は6月21日。

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小暑  しょうしょ

暑さが次第に強くなっていくことを意味する節気。新暦7月7日頃。現在の気候では梅雨明けが近い頃。小暑から立秋(新暦8月7、8日頃)までのおよそひと月が暑中にあたり、暑中見舞いはこの期間に出すのがしきたり。2013年の場合は7月7日

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大暑  たいしょ

暦の上で暑さが最も厳しくなる頃の節気。新暦7月23日頃。この頃から子どもたちが待ちに待った夏休みが始まる。近所で聞こえる子どもたちの元気な声は夏の到来を感じさせるもの。2013年の場合は7月23日

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立秋  りっしゅう

秋が始まる節気。新暦8月8日頃。秋立つ、秋来るは秋の季語。この日から立冬(新暦11月8日頃)の前日までが暦の上での秋。実際は真夏のピークだが、この日を過ぎると残暑という言葉を使うのがしきたり。旧暦7、8、9月、新暦8、9、10月が秋にあたる。

2013年の場合は8月7日。

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処暑  しょしょ

暑さが峠を越える頃の節気。「処」とは止まることを意味する。新暦8月23日頃。8月中旬の旧盆を過ぎると、暑さも和らいで朝晩は涼しくなり、秋の気配が感じられるようになる。

2013年の場合は8月23日。

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白露  はくろ

秋の気配が次第に色濃くなり、昼夜の寒暖の差が大きく、草木に朝露がつきはじめる頃の節気。新暦9月8日頃。燕が南に帰る支度をはじめる頃で、「燕帰る」「帰燕(きえん)」は秋の季語。

2013年の場合は9月7日。

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秋分  しゅうぶん

二十四節気の一つで、新暦9月23日頃。春分と同じくこの日に昼夜の時間が等しくなり、この日を中日として前後3日の計7日間が秋の彼岸にあたる。先祖の墓参りをし、邪気を祓うとされる小豆を使った「おはぎ」を供えて食べる。

2013年の場合は9月23日。

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寒露  かんろ

朝夕の冷気で露が凍るほど寒くなりはじめる頃の節気。秋分の後15日目にあたり、新暦10月8日頃。秋の虫が鳴き止み、菊の花が咲きはじめ、北国では初氷、標高の高い山では初冠雪のニュースが聞かれる。秋の収穫がピークを迎え、農家は忙しい時期。この頃、奈良・春日大社参道脇の鹿苑(ろくえん)では「鹿の角切り」という伝統行事が行われる。

2013年の場合は10月8日。

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霜降  そうこう

文字通り霜が降りはじめる頃の節気。新暦10月23日頃。山野の葉が鮮やかに色づき、さまざまな秋の味覚を楽しめる時期。この日にストーブの火入れをする地域もある。ちなみに、肉の赤身に白い脂身が網目状に見える状態を意味する「霜降り(しもふり)」とは、美味で高級な肉を表す決まり文句。

2013年の場合は10月23日。

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立冬  りっとう

冬のはじまりを意味する節気。新暦11月7日頃。秋分と翌年の春分の中間にあたり、暦の上ではこの日から翌年の立春新暦2月4日頃)の前日までが冬となる。この頃の実際の気候は、平野部では秋真っ盛りで紅葉が見ごろ。各地で紅葉まつりなどの行事が開かれる。朝夕の肌寒さで秋の深まりと冬の気配を感じる。

2013年の場合は11月7日

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小雪  しょうせつ

冷たい雨が雪に変わりはじめる頃の節気。新暦11月22日頃。北国では冬を迎える準備をはじめる時期。東京(大手町)の初雪の平年値は1月2日。

2013年の場合は11月22日

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大雪  たいせつ

寒さが次第に厳しくなり、雪が降り積もる頃の節気。新暦12月7日頃。熊が冬眠をはじめ、鮭が川を遡上してくる時期。師走に入り何かと気ぜわしくなり、街はクリスマスの装いに包まれる。

2013年の場合は12月7日。

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冬至  とうじ

一年で夜の時間が最も長くなる日。二十四節気の一つで新暦12月22日頃。この日を境に昼の時間が長くなり春に向かうことから「一陽来復(いちようらいふく)」ともいう。その様子を古の人は、米の粒一つずつ、畳の目一つずつ日が長くなると表現した。冬至にカボチャを食べ、柚子湯に浸かると風邪をひかないという言い伝えがあり、その風習はいまなお各地に残っている。古来中国ではこの日に小豆粥を食べ、疫病を祓い無病息災を祈る行事が行われていた。

2013年の場合は12月22日。

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小寒  しょうかん

冬至と大寒の中間にあたり、一年で寒さが厳しくなりはじめる時期の節気。新暦1月5日頃で、俗に「寒の入り」という。この日から節分までの30日間が「寒の内」といわれ、寒中見舞いはこの時期に出すのがしきたり。また、この時期には真水を浴びて邪気を祓う寒中禊、武道の寒稽古、寒中水泳などの行事が各地で行われる。

2014年の場合は1月5日。

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大寒  だいかん

小寒から16日目にあたり、一年で最も寒い時期を意味する節気。新暦1月20日頃。この時期には、凍り豆腐、寒天、酒、味噌など寒気を利用した食物が仕込まれ、これを「寒仕込み」という。

2014年の場合は1月20日。

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立春  りっしゅん

春の始まりを告げる節気。2013年の場合は2月4日。立夏立秋立冬とともに四季の始まりを意味する四立(しりゅう)の一つで、旧暦では一年の始まりとされる。「まだ厳しい寒さが続いているが、暦の上では春」と言われるのはこの日。俳句歳時記では立春から立夏までの期間を春とし、立春は「春立つ」「春来る」などと詠まれる。節分の翌日で新暦の2月4日頃。

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雨水  うすい

寒さがゆるみ、雪氷が解け始め、雪が雨に変わることを意味する節気。古来、この頃から農地に水が浸み込み、農耕の準備を始める目安とされていた。新暦だと2月18日頃。2014年の場合は2月19日。

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