注目を集める「ニュースな人名」

◆ダルビッシュ有　　だるびっしゅゆう

ダルビッシュが米メジャーリーグ、テキサスレンジャーズと交渉成立。契約は6年6000万ドル（約46億2000万円）と、これまでメジャーに移籍した日本人選手の最高額となった。背番号は日本ハム時代と同じ「11」。テキサスは日ハムが本拠地を置く北海道とは違い、夏は40度を超える酷暑。空気も乾いて本塁打が出やすい場所だけに、日本球界最高の右腕が昨季ワールドシリーズ出場の名門チームでもエース級の活躍ができるかどうかに注目が集まっている。ワイドショーをにぎわせていた紗栄子夫人との離婚問題もクリアになり、新天地での生活に集中ができそうだ。1986年8月16日生まれ。

◆田中慎弥　　たなかしんや

淫蕩な父の血を引く少年の内面を鋭くとらえた作品『共喰い』で第146回芥川賞を受賞。会見では、候補5作目でようやくの受賞に「ここらで断るのが礼儀ですが、私は礼儀を知らない。もし断って気の小さい選考委員が倒れたら、都政が混乱します。（選考委員である石原）都知事閣下と東京都民各位のために（芥川賞を）もらっといてやる」と酔った顔で不機嫌に語り、大きな話題となった。

1972年11月29日生まれ。20歳の頃から小説を書き始め、2005年に33歳で『冷たい水の羊』で作家デビュー。それまで高校卒業以来アルバイトも含め一切の職業を経験していないという経歴も注目された。2008年『蛹』で第34回川端康成文学賞を当時史上最年少で受賞。同年『切れた鎖』で第21回三島由紀夫賞も受賞している。小説を書き始めて以来、一日も筆を休めたことはないと言う。

◆田中良和　　たなかよしかず

携帯ゲームコンテンツを中心としたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「GREE」の創業者。米フォーブス誌の2012年長者番付で個人資産が43億ドル(約3520億円)と紹介された。日本で5位、世界で248位の大富豪。GREEは2004年、楽天に在籍していた田中が開発した日本初の招待制SNS。起業後、収益性の高い携帯向け無料ゲームで一気に事業を拡大した。1977年2月18日生まれ。日本大学法学部卒。

◆剛力彩芽　　ごうりきあやめ

ファッションモデル、女優。オスカープロモーションの強力なプッシュで、2012年からCMほかテレビで急速に露出が多くなった。ファッション雑誌『Seventeen』の専属モデルを務めた後、テレビドラマで女優デビュー。元気で透明感のあるイメージが今年のトレンドらしくCMにも引っ張りだこ。1992年8月27日生まれ。愛称は本名まんまの「ゴウリキちゃん」。

◆吉原毅　　よしわらつよし

「原発に頼らない安心できる社会へ」をスローガンに打ち出している金融機関「城南信用金庫」の理事長。2011年3月の原発事故を受け、早々に「脱原発」を社是として宣言。2012年には「東京電力から電力を買うのをやめる」とも発表。社会の役に立つことが信金のアイデンティティーと語り、啓蒙活動の先頭に立つ。1955年生まれ。慶応大学経済学部卒。

◆蜷川実花　　にながわみか

鮮やかな極彩色を強調した独特の表現で知られる写真家・映画監督。写真家としてはセルフポートレートのヌードで話題を呼んだ後、広告やファッションの分野で活躍。2001年に『Pink Rose Suite』で木村伊兵衛写真賞を受賞した。2007年には映画『さくらん』で映画監督としてもデビュー。

監督2作目となる『ヘルタースケルター』（2012年7月公開予定）では全身整形を施した主人公・りりこ役に沢尻エリカを起用し、大胆な濡れ場シーンを撮影した模様。AKB48の大ファンでもあり、2010年には「ヘビーローテーション」のPV監督も担当している。1972年10月18日生まれ。父親は演出家・映画監督の蜷川幸雄。

◆中津留章仁　　なかつるあきひと

2011年発表した舞台「黄色い叫び」「背水の孤島」の作・演出で紀伊国屋演劇賞の個人賞など各賞を受賞している注目の劇作家。1973年大分県津久見市生まれ。

現代社会が抱える問題に正面から向き合う作風。東日本大震災直後の4月には「黄色い叫び」を上演、つづく「背水の孤島」では、被災地のある家族の物語を、被災者仲間やジャーナリスト、ボランティアなどを巻き込みつつ、精密に辿る。さらにその後の核の問題描写にまで踏み込み、読売演劇大賞選考委員特別賞などを受賞した。

◆金澤翔子　　かなざわしょうこ

NHK大河ドラマ「平清盛」の題字を書いた女流書家。

1985年6月12日生まれ。知的障害を伴うダウン症として生まれたが、書家である母の指導で5歳から書道を始め、みるみる上達。20歳の時、銀座で個展「翔子 書の世界」を開催。以来メディアでも注目され、各種イベントや東大寺などの寺社で揮毫を行う。京都の建仁寺で書き下ろした「風神雷神」には見学者が絶えず、そのまま奉納されることに。今回は大河ドラマの題字の依頼を受け、平清盛ゆかりの地を見に行った中で、時代を駆け抜けた彼の颯爽としたイメージを見つけ出したという。

◆菅直人　　かんなおと

前首相。野田首相の代理として2012年1月26日、スイスで開催された世界経済フォーラム年次総会（ダボス会議）に出席。「原発の安全管理の必要性」と「脱原発」を訴えた。だが、首相だった福島第一原発事故発生時には冷静な判断力を失ったほか、発言を二転三転し、結局はベトナムへの原発輸出を容認した二枚舌で失望されたばかり。前日の会議でいち早く「脱原発」を英語でスピーチした俳優の渡辺謙には到底及ばない注目度だったという。海外で顔を売るより、まずは過去の言動を振り返り、国民への説明責任を果たすことから出直して欲しい、という声が強い。1946年10月10日生まれ。

◆キース・リチャーズ　　Keith Richards

ザ・ローリング・ストーンズのギタリスト。2010年に出版した自伝『ライフ』の中で、ミック・ジャガーを“unbearable（我慢ならない）”と批判し、仲違いに発展したことを後悔。ミックに謝罪し、和解したことが明らかになった。これにより結成50周年記念のワールド・ツアーが2013年以内に始まる可能性が高くなった。共に70近いジイサン同士のケンカだが、解散の心配がなくなりファンは安堵。1943年12月18日生まれ。

◆アデル　　Adele Laurie Blue Adkins

第54回グラミー賞(2012年2月）で『Rolling in the Deep』が最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞、『21』が最優秀アルバム賞の主要3部門を制覇。最多6部門を受賞したイギリスのシンガーソングライター。アルバム『21』は2011年に全世界トータルセールス1700万枚を突破、全米ビルボードチャートではマイケル・ジャクソンの持つ38週連続の記録を抜いて歴代1位になるという記録を樹立している。23歳とは思えないハスキーで豊かな歌声が魅力。1988年5月5日生まれ。シャネルのデザイナーであるカール・ラガーフェルドに「太りすぎ」とコメントされても「私のキャリアに体重は無関係」と跳ね返し話題を呼んだ。