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2005流行語大賞からキーワード

小泉劇場

郵政・ガリレオ解散

郵政民営化関連法案が否決されて衆院解散となったとき、小泉首相は「約400年前、ガリレオ・ガリレイは地動説を発表して有罪判決を受けました。そのときガリレオは『それでも地球は動く』と言ったそうであります」と発言し、否決されても自説は曲げないことを宣言し「郵政・ガリレオ解散」と言われた。ガリレオは天文学の父と称される。イタリア生まれ、地球が宇宙の中心であると信じられていたなか、コペルニクスの地動説を証明したため、宗教裁判にかけられ、投獄された。

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小泉シスターズ

自民圧勝で83名の新人議員を生み出した2005年の総選挙で、新人議員は派閥に入らず、小泉学校として党執行部の指導下で学習を重ねている。新人議員は総称して小泉チルドレンと言われ、なかでも猪口邦子や片山さつき、佐藤ゆかりなどの女性議員は小泉シスターズと呼ばれる。

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『信長の棺』

信長ファンだという小泉首相の愛読書。本能寺の変後、消えた信長の棺の謎を解き明かす歴史ミステリー。2005年に発刊され、ベストセラーになった。著者はこの作品がデビューとなる加藤廣。中小企業金融公庫などを歩んできた経営指導のベテランであり、経済書の著作はあるが、小説の発表は初めてであり、75歳の新人作家の登場は話題になった。

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劇場型犯罪報道

1986年版本誌掲載。以下、

演劇の演出のように、マスコミを通じて大衆に知られる際の、効果への狙いを感じられる犯罪が相次いでいる。同時にこれを扱う報道態度にもサスペンスとスリル中心の芸能記事化が見られる。

TWA機乗っ取り事件ではアメリカ世論が躍らされ、ロス疑惑事件では主人公の計画的演技に乗じられていたのでは……との批判が生じている。

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劇場国家  theater state

1987年版本誌掲載。以下、

国家の存在理由を、支配や統治を行うことではなく、儀礼を演劇的に行うことだとする考え方に基づく国家論。こうした考え方は、すでに1920年代にエヴレイノフが『生の劇場』のなかで「演劇政治」(theatocracy)という概念を使って展開していたものであるが、今日「劇場国家」というときは、クリフォード・ギアーツの『ネガラ―19世紀バリの劇場国家』で示されている見解をさす。劇場国家という考え方は、文化の中にある演劇性の要素を、政治の領域に拡大しようとするものであり、それによっていままでの政治学では見えなかった部分が解明されるばあいもあるが、他方では、あらゆることがらを演劇や儀礼に還元してしまうために支配・被支配の関係、国家権力など、国家の中心的な問題があいまいになるおそれもある。

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劇場型クーデター

1987年版本誌掲載。以下、

劇場型革命とも称され、芝居のようにクーデターや革命の全過程が刻一刻、テレビに映しだされ、人びとは同時進行的に目撃できる。1986年2月のフィリピンにおけるマルコス失脚劇がその典型である。

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SF劇場型犯罪

1996年版本誌掲載。以下、

地下鉄サリン事件や警察庁長官銃撃事件への小田晋筑波大教授の命名。深刻な事件であるのに国家や国民を愚弄している面がありSF映画的。

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京都四条南座

日本最古の劇場。元和年間(1615〜1623年)京都四條河原町に公許された7つの櫓(座)のひとつ。桃山風破風造りの建造物で、国の重要文化財にも指定されている。

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