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そのウラではこんなものも・・・の用語集

文化的な「ウラ」の世界

アングラ

1969年版本誌掲載。以下、

アンダーグラウンド(underground)を略した和製英語。地下、陽の届かないところ、公でないところで作られ発表される芸術につけられる形容詞である。だが、映画にはじまって演劇、美術、舞踊からアングラ族まで生まれた。本来の発生時点には、商業主義に反抗したり、新しい試みをやったり、時には政治的な理由のために、同好の士が地下で活動したものであったのだが、現実には正体不明なものが多い。

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アングラ・レコード

1969年版本誌掲載。以下、

正式にはアンダーグラウンド・レコード。はじめは、素人のプレイヤーたちによって企画や作詞・作曲されたもので、ひとたびヒットすれば、改めてレコード会社が宣伝に乗り出すといった形態の音楽。フォーク・クルセダーズの「帰ってきたヨッパライ」は1967(昭和42)年の話題をさらった。「ケメ子の唄」「機動隊ブルース」などはこの例である。

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裏契約

1969年版本誌掲載。以下、

正式の契約のほかに当事者間でひそかにかわされている契約のこと。プロボクシングではWBAの規則でタイトル・マッチの再試合は禁止されている。このためタイトル・マッチの際チャンピオン側が挑戦者に対して負けた場合には、次のタイトル・マッチの興行権をチャンピオン側がもつとか、一定期間をおいて必ず再戦するといった条件をつけることが多い。これを裏契約という。

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アングラ・フォーク

1971年版本誌掲載。以下、

高石友也、中川五郎、岡林信康など、意欲的なフォーク・シンガーが、若人たちを対象として作詞・作曲。新宿駅西口、その他アングラ集会で発表する現代むきフォーク・ソングをいい、多分に戦争反対、学校紛争、その他社会世相諷刺の内容をもっている。自分たちでレコードに吹込み発売しているものもある。

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アンダーグラウンド映画(地下映画)

1972年版本誌掲載。以下、

アメリカで近年盛んになった前衛的、非商業的な、主として美術家などの素人のつくる短編で、ヒッピーの生活感情とも関連がある。アメリカの良識に対する反逆であり本能や欲望の主張でもある。なかには同性愛を扱ったり、その他風俗上問題があったりして警察ににらまれるものがあったために、ビルの地下室などで秘密に小人数に見せていたので、この名がある。しかし今日ではニューヨークのグリニッチ・ビレジから出て41番街の地下室でも上映されるし、大都市の大学などでも公開される。作品はおおむね、16ミリで短編が多いが、中にはアンディー・ウォーホールのある作品のように、映写時間7時間という長尺もある。日本では金坂健二、飯村隆彦などがこの種の作家として知られ、「アングラ映画」などとも略称される。

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