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「働くのも楽じゃない」の用語集
 

「なんとも優雅な時代だった」を懐かしむ用語集

サリダ現象  Salida

本誌1991年版収録。以下、

「職業選択の自由アハハーン」で、憲法22条の普及に貢献のあった『サリダ』。学生援護会発行の女性向け週刊求人情報誌で1989(平成1)年7月創刊。誌名のサリダはスペイン語で「出発」の意。20〜35歳の女性を対象に転職情報誌の第2次ブームをつくった(第1次ブームはリクルート出版の女性転職情報誌『とらばーゆ』)。

総務庁調査によれば88年の女性就業者は2413万人、そのうち転職者は113万6000人であった。

結婚や出産などの個人的事情よりも、労働条件の向上やキャリアアップ、ライフスタイルとの一致を求めて気軽に転職するケースが増えた。「職業選択の自由」を行使できるのは、もっぱら家計責任がなく、企業の期待度も低い女性であるのは皮肉な現象。

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天動説世代

本誌1993年版収録。以下、

世の中のすべてが自分を中心に回っていると思っている世代。転職を重ねる世代をさす。核家族の中に育ち、叱られることもなく、何でも自分の思いどおりになった世代。

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DODA/デューダ(する)

流行語大賞'89

新語部門・銅賞

受賞者:井上美悠紀((株)学生援護会社長)

転職情報誌『DODA(デューダ)』が発信元。絶好調の日本経済は、就職戦線においても極度の売り手市場となった。それにつれサラリーマンの意識も大きく変わり、「生涯一企業」主義が揺らぎをみせるようになる。特に若年層はその傾向が強く、より良い職場を求めて転職することに何の抵抗もなく、一種のブームにさえなった。転職のことを「デューダする」という言い方も“おしゃれ”とした。

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花長風月

本誌1991年版収録。以下、

電通が『平成貴族の就職観』と題して、大学生の意識調査を発表した。売り手市場で就職を楽観視しており、休みがとれて人を大切にする企業を好む傾向がある。キイワードは花(花形)長(長期休暇)風(社風がよい)月(月給が高い)という。

調査対象は首都圏16校、関西8校の3、4年生、計1874人。調査時点は1989年(平成1)10月面接調査で、各校とも文、理系、男女比はほぼ均等。売り手市場を反映して「会社は自分で選ぶことにしている」学生が72.2%を占め、36.7%は「転職にこだわりがない」と回答。「積極的に出世したい」が35.7%と意欲は強いが、「残業はしたくない」と自分の時間確保にこだわる。具体的に希望する仕事は企画(29.1%)、研究開発(23.1%)、広告・宣伝(13.4%)の順で、営業(8.4%)、製造(1.5%)は人気がない。就職先の選択では「一流企業」を重視する学生が75.6%を占めている。

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内定病

本誌1991年版収録。以下、

内定をいくつも貰って、どの会社に就職するかに迷ってノイローゼになるという贅沢な病気。

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3K

本誌1991年版収録。以下、

若者たちの抱く就職回避の条件で、「きつい、汚い、危険」を指す。そのため、就労条件のきびしい職場などでは就労者を確保できずに求人難倒産に追いこまれる。なお、若い女性が掲げる結婚相手の条件に3H(高い身長、高学歴、高収入)というのもある。

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人気職種の3K

かつて新入社員らがこぞって配属を希望した「企画・公報・国際」関係の職種。いわゆる花形部署であるが

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5K問題

本誌1991年版収録。以下、

若い人は5Kの職種を敬遠しがちである。危険、きつい、汚い、暗い、くさいの五つである。職業として警察官、防衛官、死体処理、消防官等の公務員、建設作業、それにゴミ処理などが続いている。5Kは人間の生理の問題だが、社会的には高齢化の進行、出産率の減少など現象もこの傾向を深刻にしている。とりあえず公務員は給料の値上げ、その他の接待改善で行うとして、あとは外国人労働者の出稼ぎ人口とロボットに頼るより外はないとされている。

しかし外国人労働者は大体開発途上国あるいは渡来した難民が多い。高度成長期に大量に日本に移入した西ドイツをはじめフランスなどいまその後処理に困っている。移民大歓迎のアメリカなど、街は荒れ、犯罪は増加し、しかもこれらの人口が急増して困っている。中国に何か異変が起こって、1億人の中国人が移入してきたら…などと噂も論議されている。基本は5Kのうち「きたない」「くさい」「暗い」は管理の仕方で、「きつい」、「危険」は安全装置の開発か、ロボットの利用によって処理されることが工夫研究されるべきだろう。

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6K

本誌1991年版収録。以下、

きつい、汚い、格好わるいの3Kに加えて、危険、給料少ない、休日少ないで6K。建設業が若者に評判よくないの説明。

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運輸業界の7K

本誌1993年版収録。以下、

きつい、危険、汚いの3Kに加えて、給料が安い、休日が少ない、聞いたことがない(低い知名度)、株が持てない(社員持ち株会がない)。

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8K職場

本誌1992年版収録。以下、

危険、汚い、きついの「3K」に加えて「給料が安い、休暇が少ない、カッコ悪い、結婚できない、化粧のノリが悪い」の看護婦の職場。

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