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「2003年日本新語・流行語大賞」からみる〈流行り〉のキーワード
 

ビフォーアフター(トップ10)

受賞者:加藤みどりさん (番組ナレーター)

もともと美容薬・器具の広告に使われてきた言葉だが、ABC放送(テレ朝系)『大改造!!劇的ビフォーアフター』でリフォーム用語に。既存マイホームを改良して住む生活トレンドのなか、同番組で建築家のことをいう「匠」という言葉や、ナレーターの「なんということでしょう!」という控えめな驚きの表現などが日常会話で使われるようになった。

アークヒルズ(ARKHILLS)

1986年 新語部門・表現賞

受賞者:森泰吉郎(森ビル(株)社長)

官民あげての東京改造計画、そのサンプルとなったのが赤坂・六本木地区の開発事業。この中心となったのが、最先端のインテリジェントビルであるアークヒルズで、土地の高層利用、24時間都市といったあらゆる面でのモデルケースとして、東京新名所となった。

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日本列島改造論

本誌1976年版

田中首相が総裁選挙に立候補するにあたって世に問うた日本列島の改造論で、首相の内政政策の集大成。改造への具体的な手段は、<1>高速交通ネットワークで、日本列島をすべて東京から1日圏にする、そのため新幹線と高速自動車道を張りめぐらす、<2>工場を大都市から追い出し地方へ誘導する、<3>地方の生活環境整備、中堅都市(25万都市)の育成などで地方に人口をひきつける。これは新しい視点に立つ国土計画であり、過密と過疎を同時に解決しようとするスケールの大きな構想である。当初「決断と実行」の政治を目標とする田中首相への国民の期待は大きかった。土地政策に適正な事前策がとられなかったため、地価のみが全国的に急騰して、世論の厳しい批判を受け、議論の段階で自然消滅した。

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おじさん改造講座

本誌1990年版

2人のOLが「私たちはおじさんのスペシャリスト」と名乗りをあげたのが、ことの始まり。以来、友だちの輪を広げ『OL500人委員会』に成長。週刊文春に『おじさん改造講座』として連載されたものが1冊の本となり、1989年8月現在4万部売れた。現在、一言を寄せるOLの実数は900人を超え、彼女たちの所属する会社は500社に達している。「スポーツ紙のやらしい欄に夢中。朝礼のたびにプロ野球の話。エライ人にゴマをする。女の道は幸せな結婚と説教する。宴会でおじさんを嫌らしいと感じた人99%。」など、笑いの中にも彼女たちの悲鳴が聞こえてくる。「毎週届く葉書にはせっぱつまったものがあり、かけこみ寺のようになってきた」と編集者。

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性格改造/人格改造

本誌1993年版

人間は誰しも、多かれ少なかれ、自分の性格のなかに自分にはふさわしくないと感じている部分、できれば捨ててしまいたいと考えている部分がある。神経質すぎるところ、気の小さいところ、人づきあいの悪いところなどなど。したがって、性格改造への願望は誰の心の中にもある。最近の性格改造セミナー・ビジネスがもてはやされる由縁である。しかし、性格は、遺伝的に決定される気質を核として、幼少時の欲求満足の体験から形成されたいわゆる性格、そして社会生活の中で身につけた役割性格の三者が一体となって、その人を全体的に特徴づけているものである。性格のある一部分の改造は、全体の一貫性を崩し、性格崩壊をきたす恐れがある。自己の性格のすべてをいとおしく思えるようになることのほうが大事である。

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整形シンデレラ

本誌1993年版

美しくなるためなら、親からもらった体にメスを入れることも厭わない。こうした考え方が、女性だけでなく男性にまで侵透。肉体操作(ボディ・マニピュレーション)への抵抗感がなくなり、全身脱毛は言うまでもなく、乳首や舌へのピアス(ボディ・ピアッシング)、イレズミ(タトゥー)までも軽い気持ちで行う若者が増加している。テレビの『浅草橋ヤング用品店』というバラエティ番組では、「整形シンデレラ」というコーナーで整形手術によって美女に変身した女性が次々と登場。「憧れのブランドを着るため」「カレを喜ばせるため」と理由はそれぞれだが、手術前の写真をバックに過去の自分と決別する様子は大きな反響を呼ぶことになった。

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声優

本誌1960年版

26年9月1日、新日本放送と中部日本放送が民間放送の第一声を送り、マスコミ時代がはじまった。声だけの俳優つまり声優が登場し、NHKから引き抜く騒ぎもあった。

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