月刊基礎知識
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中心と周縁、絶対と相対などなどについてあらためて考える用語集
 

中心にあるものあったもの

球界の盟主という考え方

プロ野球・読売巨人軍の球団運営についての姿勢。また同球団の熱狂的ファンの応援姿勢。歴史が長い、(これまでの累計〈最近のではない〉)優勝回数がずば抜けて多い、観客動員数もテレビ中継回数も多い等々がその根拠。じっさいに強豪チームである限りにおいて、また故・正力松太郎オーナーの「球界の紳士たれ」という遺訓が有効に機能している限りにおいては、強い非難にさらられない考え方。

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自民族中心主義  ethnocentrism

内集団意識は、郷土愛やお国自慢にとどまっていればよいのだが、近代国家成立以降、国内の政治的行き詰まりや経済的困窮を土壌にして、しばしば狂信的な愛国心となって爆発し、あまたの悲惨な戦乱を招いてしまった。よしあしは程度問題といえる。

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自己中心性  egocentricity英、egocentrisme仏

本誌1976年版収録

幼児は自ら行動することによって、自己と外界との区別を知り、何が自己の意のままにならない現実であるかを知り、また、どうすれば、外界を動かしうるかを学ぶ。この学習が完成するまでは自己と外界とが未分化の状態にあり、客観的認識と感情とが分離されず、空想と現実とが十分に区別されず、考えたことや欲することがそのまま現実であるかのように行動する。かかる主客未分化の幼児の心性を自己中心性という。

これはJ・ピアージェによる概念で、後に知覚体制の優位という表現に改められている。

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ロゴス中心主義  logoscentrisme 仏

本誌2001年版収録

西欧の伝統的な形而上学の中軸にある考え方として、主にジャック・デリダが批判の対象とした概念。ここで「ロゴス」とは単に論理だけではなく、言語によって支えられる理性・秩序・進歩などを示す概念であり、西欧ではこの意味でのロゴスが社会・文化・思想のあらゆる領域を支配してきたとする。デリダは、このようなロゴス中心主義を徹底的に批判し、破壊しようとしたのであり、これは西欧思想の自己批判とみなすことができる。したがって反ロゴス中心主義がディコンストラクションの核になる考え方になる。「リゾーム」という概念も、ロゴス中心主義を否定するものであり、多元性を重視する現代的な考え方の基礎とみることができる。

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銀河系の中心(1972)

本誌1972年版収録

銀河系宇宙の中心部は、いて座の方向距離約3万光年の所にあるが、銀河面にそって分布する星間物質の吸収によって可視域光線では直接に観測することは不可能であった。ジャンスキーが1931年に初めて発見した宇宙電波は、銀河系の中心部からくるものであるが、51年のビディントンおよびミンネットの電波観測によりその存在が確認され、「いて座A」とよばれた。さまざまな周波数の電波で観測され、角直径5分の電波源として確定され、波長21センチの水素原子の出す電波の速度分析からは、半径1000光年、厚さ250光年の円板状に分布する太腸の2億倍の総質量をもつ星の集団が予想された。また波長数ミリの電波観測ではOH基、水蒸気、ホルムアルデヒドなどさまざまの分子の存在も確認された。とくに最近、ノイゲバウアによる赤外線観測によって、銀河中心核の存在が発見され10ミクロン領域、百ミクロン領域とさまざまな波長域での観測が進み、従来の中心部以外に数個の点源が発見された。またロウによるジェット機観測では1200ミクロンまで波長域が拡張された。これらの赤外線の強度から考えると、中心核部では太陽近傍の1000万倍の密度で星が密集し、1万年に一度は星同士の衝突が起る勘定になる。点源の中にはペテルギウスの如き超巨星と考えられるものもあるが、長波長域の放射は星によるものではなく、電波と等しくシンクロトロン放射によるものと考えられ、かに星雲のような超新星の残がいが数個あれば説明できる。従来、銀河系宇宙は定常的な静かな体系と考えられていたが、これらの赤外線観測の結果は、QSO、セイファート小宇宙と同様な活発な変化を示す中心核をもつことが明らかにされたのである。

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銀河の中心(1986)  Center of galaxy

本誌1986年版収録

わが銀河系の中心は、「いて座」の方向になり、銀河円盤に沿った濃いガスや塵のため光学観測はできない。近年、IRASの赤外線観測、野辺山の45メートルミリ波望遠鏡観測、超良基線電波干渉計(VLBI)による観測によって、銀河中心に関する新発見がなされている。そこでは、秒速100キロで回転するリング状のガスがあり、その半径は、約6.6光年であることがわかってきた。このように高速で回転するリングが広がらないで安定に存在するのは、中心にブラックホールがあるのではないかとも考えられ、注目を浴びている。

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途上国の盟主

中国は、2003年6月、主要国首脳会議(エビアン・サミット)への初参加に際し、「中国が主要国に入ることはない」という外交方針をを確認した。今後しばらく「世界最大の発展途上国」としての立場をとる由。

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