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年頭にあたり新しいリーダー・新しい顔の特集
 

年明けから1カ月
―― もう「嘘になっては居るまいね」年頭の挨拶

小泉純一郎首相

2003年1月6日、小泉首相は年頭の記者会見において、デフレ克服のために「あらゆる政策手段を動員」して取り組むと発言。また、年内の衆議院解散・総選挙を否定し、9月の自民党総裁選を有利に運ぶための解散、という見方を否定した。ただし、前年末の記者会見では抵抗勢力に対する手段としての解散に含みを残すような発言も。

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ブッシュ大統領

2003年1月2日、ブッシュ米大統領は「(フセインは)過ちを思い知るときが近づいている」と、イラクに対する武力行使の接近を強調し、イラクへの不信を語った。だが、国内には戦費の負担から経済の悪化を懸念する声が起こり、またむしろ脅威は北朝鮮ではないのか、との見方も強まっている。

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金正日

北朝鮮では、かつて金日成主席が、自ら「新年の辞」をラジオ発表するのが恒例だった。その死後95年から、労働党機関紙などの共同社説に変わる。2003年は「全朝鮮民族は米帝の戦争策動に、団結した力で断固たる反撃を加えるべき」と、対アメリカで韓国との連帯を呼びかけた。核開発問題や日本への言及はなかった。

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管直人

2003年1月4日、民主党の管直人代表は、伊勢神宮への参拝(議員となって初の参拝)後、「世界と日本の平和、日本再生を実現するため、民主党中心の政権樹立を願った」と語った。また、9日にはヤミ金融の実態を視察して、「小泉さんも被害者の相談窓口に来れば、国民生活の実態がわかるのではないか」と発言。

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フセイン大統領

1月6日、テレビを通じた演説で、フセイン・イラク大統領はアメリカの攻撃に対して、「備えができており、敵の敗北は確実」などとして、徹底抗戦を主張。また、国連の大量破壊兵器査察団については「諜報活動」として非難した。西暦の1月1日はイスラム暦の新年ではない。これは、イラクの軍創設記念日に合わせて行われた演説。

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シラク仏大統領

1月7日、フランスのシラク大統領は、各国駐在の大使らを集めた新年会の席上、イラク問題について、「武力行使は国連査察の結果に基づき、安保理が決定する」と、アメリカの独断を強く牽制した。また、途上国支援についても触れ、「国際社会の合意を尊重しない国がある」と、やはり暗に米国を批判。

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奥田碩

奥田碩・日本経団連会長は、1月6日の新年記者会見において、2003年の経済成長率をゼロから1%と予測する見解を示し、イラク・北朝鮮などの絡みがあって、株価や為替などの予測はきわめて難しいとした。また、消費税の引き上げを必要とし、贅沢品や必需品などの税率に差を設ける案などを語った。

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石原慎太郎

石原東京都知事は、新年に当たって都民にあてたメッセージのなかで、「日本はだいぶふやけてきたというか、たががゆるんできたというか」と辛口の発言をしながらも、昨年W杯と拉致問題を通じて、改めて日本人が国家や民族というものを考え直す機会が持てたとした。またノーベル賞受賞にも触れ、「日本人の持っているポテンシャルの氷山の一角」として、日本人の可能性に言及した。

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アナン事務総長

アナン国連事務総長は1月14日、年頭の記者会見でイラク問題について語り、大量破壊兵器の廃棄が平和裡に行われる可能性について「楽観し希望を持っている」と語った。査察活動については「武力行使を論議する段階ではない」とのこと。また、北朝鮮の核不拡散条約(NPT)脱退表明については外交的解決を見いだす努力を続けるべきだとした。

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胡錦濤

1月1日午前、北京で中国人民政治協商会議・全国委員会の新年茶話会が行われた。胡錦濤・中国共産党中央総書記があいさつの言葉を述べ、「われわれの事業は多数の人民共通の事業。団結する人が多ければ多いほど、結集力が強ければ強いほど良い」とし、共産党が指導する多党協力と政治協商制度を引き続き維持・改善し、中華民族の偉大な復興の実現に向けて努力しようと呼びかけた。中国人また中華系の世界中の人にとっては春節(西暦2003年では2月1日)が新年。

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