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最近、失速したキーパーソンからキーワード
〜次にこういうのが出てきたときに役立つ政治家用語の基礎知識
執筆協力 編集工房インデックス

加藤紘一

修正申告

加藤は議員辞職後、99年からの3年間に約8000万円の所得申告漏れがあったとして修正申告書を提出、7月1日には、これに相当する所得税約3000万円を納めた。南青山の自宅マンションの2部屋分の家賃(月約110万円)を「政治活動の経費」としていたが、この修正によって私的流用を認めることになった。

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参考人招致

1955年成立の制度。国会法が改正され、証人喚問(→別項)より簡単に話が聞けるようになった。出頭を求められた人(参考人)が出席するかどうかはあくまで任意。また、うそをついても処罰されない。加藤は2002年4月、衆院予算委員会での参考人招致に出席、元事務所代表の脱税事件などの責任をとって議員辞職を表明した。

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政治資金

政治家や団体が選挙や日常の活動に使う費用。政治資金規正法では、政治資金パーティーの収入に関し、一回のパーティについて個人や団体から20万円を超える支払いを受けた場合、支払った個人または団体名を報告書に記載する義務がある。加藤の資金管理団体「社会計画研究会」からは98、99の2年だけで、11の団体に対し記載されていない支払いがあったという。

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ライジングプロ

現フリーゲートプロモーション。安室奈美恵、MAX、DA PUMPなどの人気アーティストが所属していたが、2001年10月、元社長らが脱税容疑で逮捕。グループ全体で約11億8000万円の法人税をのがれていたとされる。加藤の私設秘書が同プロダクションから約1億5000万円を受け取っていたなどの、資金の流れが判明している。

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宏池会のプリンス

加藤のかつてのニックネーム。単に「プリンス」「政界のプリンス」などとも。宏池会は、池田隼人元首相が結成した派閥(のち加藤派)。池田、大平、鈴木、宮沢と4人の首相を輩出し、自民党において常に主流的な“保守本流”の立場にあった。一面、党内抗争に弱く、長年「公家集団」と呼ばれてきた。

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議員辞職

2002年4月、加藤は事務所前代表・佐藤三郎による脱税の責任をとるとして、議員を辞職した。だが、自らの政治資金規正法違反に関しては認めておらず、また、この辞職にはバッジを外すかわりに立件を逃れようとする意図が込められているという。実際に、立件は見送られた。

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おわび行脚

2002年4月に議員を辞職した加藤は6月上旬より1カ月足らずで、選挙区である山形県鶴岡市など14市町村50カ所を回り、支持者へのおわび行脚をおこなった。その途中知った宗男の逮捕に関しては「とやかく言える立場ではない」とコメントしたという。

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ミスター自民党

加藤は2001年3月(総裁選直前)、東京都東村山市で開かれた自民党地元幹部の集会で講演、自民党再生を呼びかけた。その中で「加藤新党はないのか」との問いに、「私はミスター自民党。私が辞めるときは自民党が壊れるとき」と答えた。

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YKK

山崎拓(→別項)、加藤紘一、小泉純一郎三人の略称。こう称されるようになったのは1991年から。命名者も加藤本人とされる。加藤はYKKトリオの筆頭格。最初は「グループ新世紀」という党内勢力として、3人が派閥を率いてからは加藤派、山崎派、森派の3派連合として提携関係をもった。〈加藤の乱〉によって決裂はあったものの、小泉政権の中核は、基本的には、YKKの3派連合にある。

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小選挙区区割り改定案

衆院選に関する改革案。2000年国勢調査結果に基づき、小選挙区の「1票の格差」をできる限り2倍未満に是正するため、全国の選挙区を増減させる。「五増五減案」「二増三減案」「三増三減案」などさまざまな案があるが、加藤の地元山形はどの案でも一選挙区減となっている。そういう次の選挙を「前職」の位置付けでたたかうのは辛いことである。

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