月刊基礎知識
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色とイメージの用語集
 

その他の色

ピンクカラー/ゴールドカラー

本誌1988年版収録。以下、

pink collar / gold collar 「ホワイトカラー」と「ブルーカラー」という考え方は、労働の質を「シャツの襟(カラー)の色」で峻別したものである。しかし、肉体労働にたずさわるものが白いエリのシャツを着ていても異和感を感じさせない今日このごろ、もはやこのような分け方は、実態に合わないことが多い。そこで新しく登場してきたのが、「ゴールドカラー」、「ピンクカラー」「ホワイトカラー」という分類法である。提唱者の一人、天谷直弘は次のように説明している。「情報化が進めば、ブルー力ラーの労働はどんどん機械に置きかえられてゆく。そして、ブルーカラーがどんどん減るということは、拘束労働時間が社会的に減少するということを意味する。そうすると、自由な時間を持つ人が増え、そういう人々は自由時間を消費するために快適さを求める。つまり『ピンクカラー』とは、社会のそうした需要に応えてくれる『感性の充足にたずさわる職業人』で、芸術家やスポーツマン、水商売などがそれにあたる」

ちなみに、「ゴールドカラー」とは、経営者や研究・開発にたずさわる技術者など、「自分の独創的な判断によって仕事の分野を開発していく人たち」のことを指し、これからの「ホワイトカラー」とは、「ゴールドカラーとピンクカラーの補助労働にたずさわる人たち」のことを指すことになるという。

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灰色高官

本誌1977年版収録。以下、

一般的にロッキード事件に関して疑惑をもたれる国会議員を呼ぶが、この定義をめぐって自民党と野党各党に差がある。いち早く民社党で決定した定義をあげると、公表されるべき灰色高宮とは、<1>ロッキード社及び関連企業、個人から金銭、物品を収受したもの、<2>前記<1>に該当し、(A)時効の成立したもの、(B)情状によって起訴猶子処分を受けたもの、(C)検察当局が公判維持のための証拠不十分として不起訴処分にしたもの、(D)請託の事実を立証できなかったもの、(F)実際には影響力を持つが職務権限がないため訴追を免れたもの、(G)金銭物品の収受がワイロ性を帯びているがそれが政治団体体、後援会で届け出ているため訴追を免れたもの。概していえば自民党は灰色高官の定義をできるだけ狭くしようとし、野党はロッキードの金の行方を残らず解明してこれを受取ったものは全部含めようとしている。定義と公表をめぐって第78臨時国会は荒模様となった。

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玉虫理論

本誌1971年版収録。以下

玉虫が見る方向によっていろいろ違う色に見えるように、立場や見方によって同じこともさまざまに解釈されるということ。佐藤首相がニクソン大統領と会見し、「核抜き、本土なみ」で沖縄返還を取り付けてきた時、「核かくし」だとか「本土の沖縄化」だとかの評価がいろいろあったとき木村官房副長官のいったことば。

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