離婚
子どもの権利条約に基づいた
子どもが幸せになるための、別居・離婚・面会交流のすべて
- 木附 千晶
福田 雅章 子どもがすくすくと成長するためには「自分は両親から愛され、望まれて生まれた」という確信が必要。共同養育をする心構えのための1冊
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- 定価 1,760 円(本体 1,600 円 + 税)
A5変型 判/ 256ページ
2023年05月02日 発行
ISBN 978-4-426-12721-3 - *ご注意 発行年月日は奥付表記のものです。実際の発売日とは異なります。
目次
1章 別居・離婚を考え始めたら
1-1 「子どもを幸せにする」別居・離婚・面会交流のために
両親の離婚は天地が崩れ落ちる出来事
子どもの成長発達に何が必要かを忘れずに
今の関わりが子どもの未来を左右する
1-2 子どもには両親の愛が必要
健全なアタッチメントが持つ機能・有用性
父役割と母役割
両親の「愛」は幸せに生きていくためのカード
1-3 別居・離婚が子どもに与える影響
「何が子どもの立ち直りを邪魔するのか」理解する
「両親の争い」は大きなマイナス要因
片親(父親)不在の影響
片親の不在が生む経済・教育の貧困
1-4 仮面夫婦より離婚の勧め
「子どものために離婚だけはしたくない」
「愛情及び理解ある雰囲気」を提供できない家族
負のスパイラルへ
「子の親」としていい関係を築く
1-5 子どもにダメージを与えない別居・離婚を目指す
離婚についてきちんと説明する
相手の悪口を言わない
子どもに責任を負わせない
これからの見通しを伝え、子どもの意見を聞く
父親・母親として変わりなくずっと愛していくことを伝える
1-6 どこに相談すればよいか
親しい人は必ずしも良き相談者ではない
親・親戚/知人・友人/行政の窓口/弁護士/当事者グループ/
カウンセリングルーム/面会交流支援者
[コラム:子どもの記憶と被暗示性]
2章 別居・離婚前にやっておきたいこと
2-1 配偶者(パートナー)と話し合う
結婚とは何だったのか
肩の力を抜こう
子どものことはしっかり考えよう
2-2 大切なお金の話
養育費を請求しないのは子どもの権利侵害
養育費の請求は意外に簡単
婚姻費用は古い時代の名残り
財産分与、年金分割
慰謝料
2-3 子どもの権利と親の権利(親権、監護権、面会交流)
親権とは
親に求められること
監護権をめぐる争い
監護権指定の裁判の対処法
面会交流には算定表がない
面会交流の「相場」
取り決めの内容より大切なこと
2-4 受けられる支援
公的な支援/民間の支援
[コラム:面会交流調停にかかる弁護士費用の相場]
3章 争わない離婚~日本の家事審判の問題点~
3-1 離婚は建設的で積極的な新しい人生の第一歩
日本国憲法24条[家庭生活における個人の尊厳と両性の平等]
子どもの権利条約前文および9条3項
3-2 現代における離婚法の二つの目的
やりなおしの自由――離婚法の目的その1
離婚後の自由な生活――離婚法の目的その2
3-3 さまざまな離婚の形式
まず、離婚の前に当事者同士の話し合いを
話し合いができない事情
協議をしていなかったために……
「こんなはずではなかったのに!」
協議離婚/協議離婚の手続き/離婚届けの記入/協議離婚の問題点/
調停離婚/審判離婚/裁判離婚/五つの離婚原因
3-4 祖父母の影響
「子どもを育て上げるのは自分たちの使命」と主張する父方祖父母
姑と母子密着関係にある父親による子どもの連れ去り
機能不全家族の象徴としての子どもの拒否意思
3-5 有責主義の問題
3-6 弁護士の選び方
弁護士を選ぶ前に
弁護士を選ぶ基準
[CASEコラム:争うよりも協議離婚の勧め]
[CASEコラム:虚偽DVと子どもの連れ去り]
4章 離婚後の子どもの成長発達権、共同養育・面会交流権の保障
4-1 子どもは離婚後も両親の愛を必要としている
離婚に際して子どものことを考える視点とは?
4-2 人類の英知としての「子どもの権利条約」
子どもの権利主体性の承認
おとなの権利主体性と子どもの権利主体性の違い
離婚に際して保障されなければならない子どもの権利
婚姻中の成長発達権と離婚後の成長発達権
4-3 子どもの成長発達権
成長発達権は「利益説的権利」?
子ども自身による成長発達権の実践
子どもの成長発達権を保障するに当たって
子どもの成長発達権を保障するマニュアル
子どもの成長発達権の保障に不可欠な共同養育と共同親権
親権、共同親権および共同養育権という言葉
なぜ単独親権が認められているのか?
共同養育(共同親権)の本質とその実施内容
4-4 面会交流は成長発達と共同養育を保障する権利
子どもが成長発達権を実践する権利
面会交流の制限事由
子どもの拒否意思(意見表明権)にどう応じるべきか
面会交流に関するまとめ
[コラム:片親疎外とは]
[コラム:親に権利はあるの?]
5章 別れてもふたりで育てる
5-1 子どもを幸せにする共同養育
「子どもの権利条約」が目指す共同養育とは
ポーズだけの面会交流ではだめ
年に10回でも立派な共同養育
5-2 良いことずくめの共同養育
子どもに建設的な対人関係モデルを見せられる
子どもの世界が広がる
同居親がリフレッシュできる
経済的なサポートになる
「もしも」の保険ができる
子育ての負担を分担できる
5-3 共同養育を成功させるには
子どもを愛していますか?
争いを収められるかどうかで子どもの将来が決まる
子どもの幸せのために協力する
怒りとどうつきあうか
5-4 ところで本当に共同養育できますか?
父親は0歳児の面倒をみることができる?
肝を据えて「子どもと向き合う」覚悟を!
5-5 子どもの養育のために共同でプランをつくる
大切なのはプランの遵守ではない
子育てを“仕事”と考える
5-6 共同養育には「頑張らない」のが大事
最も価値のある子どもへのギフト
「相手のせい」ではすまされない
まじめな人ほど要注意
自分に優しくなる
5-7 虐待やDVがあるケースの面会交流
緩やかな面会交流
[コラム:親の心をほぐすには 離婚カウンセラーの役割]
[CASEコラム:「連れ去られた」子どもとの関係性を取り戻すまで]
6章 新しい家族をつくる
6-1 新しい家族(家庭)の誕生
ひとり親家庭の戸籍と姓
姓は家族の証し?
お金や公的支援(ソーシャルリソース)について
親の周囲のネットワーク
6-2 親に恋人ができたら
子どもにどう伝える?/再婚をする/改めて親権を考える
6-3 「だれがパパ(ママ)?」
ふたりのお父さん(お母さん)/継父の葛藤
6-4 ステップファミリーの考え方
継親の役割
[コラム:継母は悪い人?]
巻末 子どもと話さなければいけないこと
○子どもと離婚について話すときのコツ
○子どものこんな質問にどう答える?(Q&A)
○巻末用語解説