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結婚事情の今昔を知るための用語集
 

いろいろな結婚のカタチ(ポストバブル期〜)

3D結婚

1991年版本誌掲載。以下、

昨今の女性が結婚にこだわる3要素。打算、妥協、惰性。

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国際結婚

1993年版本誌掲載。以下、

国際化に伴い、1980年代に入ってから日本人の国際結婚が急速に増えている。80年に約7000件(同年婚姻総数中の約1%)だったものが、90年には2万6000件(婚姻総数の約3%)へと3倍以上に急増。新しい国際結婚の動向は、第1に夫日本人・妻外国人の組み合わせが多いことと、第2に結婚相手に韓国、中国、フィリピンなど、アジア系が増えていることである。夫婦の国籍別組み合わせは75年に夫日本人・妻外国人が妻日本人・夫外国人を上まわり逆転。従来の国際結婚といえば、高学歴女性が白人系欧米男性と、というイメージは過去のものになった。背景には円高のおかげで日本人男性がアジア系女性にとって魅力的な結婚相手になったことと、国内の男性結婚難がある。批判をあびた農村の輸入花嫁や、結婚後の暴力子育てをめぐる文化摩擦、コミュニケーションの障害など問題は多い。なお82年に、国連女子差別撤廃条約の批准に合わせて国籍法が父系主義から両系主義へと改正された。

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事実婚

1993年版本誌掲載。以下、

世間でいう夫婦とまったく変わりない生活を送っているのだが、婚姻届を役所に提出しないで、つまり名字を変えないでそれぞれの姓を名乗っている夫婦。戦後改正された戸籍法は、夫婦が対等の立場で新しい戸籍を作ると定めているのに、いまだに「入籍」という言葉が残り、姓を変えれば相手の「家」に入ったと受け取られる。かつての「同棲」もこう言えば現代風である。

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3C結婚

1994年版本誌掲載。以下、

キャリアに、クラス、クレバーが加わった最強女性の結婚。お嬢様タイプの紀子さまブームの次に到来した、雅子さまタイプのキャリアウーマンが脚光を浴びる時代。「結婚しないかも知れない」と働く女性が言い出したのは90年代に入ったころだったが、その後、女性誌がしきりに結婚特集を組み、スポーツ選手とアイドルの結婚などで結婚ブームに火がつき、皇太子のご結婚で3C結婚が言われるようになった。

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下方婚

1994年版本誌掲載。以下、

女性が年下の男性と結婚すること。結婚しても婚姻届を出さない「事実婚」や、夫婦の職場が離れているために結婚後も別居のままの「遠距離婚」も多い。

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シビルウエディング

1994年版本誌掲載。以下、

参列者を証人にしての“人前(じんぜん)結婚式”を取り入れた披露宴を東京新宿の京王プラザホテルが命名。式の費用が不要。

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晩婚化

1994年版本誌掲載。以下、

初婚年齢が高まること。1970年代から徐々に高くなっており、70年に女性は24・2歳、80年には25・2歳、92年は26・0歳、先進国中でも最も高い。男性は87年に28・4歳になってからあまり変わらず、92年も同じ。東京は特に高く女性26・9歳、男性29・3歳。また50歳時点での独身者の割合である生涯未婚率は、90年の国勢調査をもとにすると、男性5・6%、女性4・3%。80年には男性2・6%、女性4・4%だったので男性が倍増。東京もまた高く、男性10・49%、女性8・26%と、男性の約10人に1人が独身で女性もそれに近い。

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ジミ婚

1997年版本誌掲載。以下、

地味な結婚式をちぢめてジミ婚。反対語はハデ婚ということになるが、それは当たり前のことなので言わない。もともとはタレント小泉今日子と永瀬正敏、営業上の理由から、カッコ悪い豪華披露宴を避けたところから来たわけだが、この流行を感じとった鷲尾いさ子・仲村トオル、和久井映見・萩原聖人、山口智子・唐沢寿明などへ波及。みんなプライバシーを切り売りすることのみっともなさに気づいたわけだが、この傾向は芸能人にとどまらなかった。

東京都が行った調査で、一般人もこれに追随していることが判明。結婚披露宴をあげなかった20代カップルは32・6%に達し、ハデ婚時代に育った30代カップルの3・4倍にのぼる。面倒な関係者をごちゃごちゃ呼ぶ必要のないハワイ婚も人気に。

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パソ婚カップル

1997年版本誌掲載。以下、

パソコン通信がきっかけになってゴールインした男女。

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婚外愛

1998年版本誌掲載。以下、

不倫の言い換え。妻側からの造語で女性雑誌にも目立つようになった。

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オリジナル婚

1998年版本誌掲載。以下、

レストランなどで簡素な式をする「地味婚」の1つ。自分らしさをアピールしようとする若者が増えている。

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変わる結婚式と葬儀

1998年版本誌掲載。以下、

近年、日本人の宗教性に深く関わってきた儀礼に明確な変化が見られるようになった。

大田区の冠婚葬祭互助会が首都圏の20代以上のサラリーマンとOLを対象に行った意識調査(1997年8月)によると、死後「婚家の墓に」埋葬されることを希望する女性は3割に満たなかった。「自分たちで買った墓」に将来入ることを希望するものが4割と最も多かった。また死後、散骨を望む人が2割を超えた。

総合ブライダルサービスのビッグブライダルが行った結婚に関する実態調査(97年5月)によれば、神前式は全国平均で35・2%と前年より4ポイントほど低下した。他方で教会式は40・9%に増加し、神前式を初めて上回った。

97年4月21日、大西洋カナリア諸島沖の上空1万1000メートルの上空から発射されたペガサスロケットは、24人の遺骨を乗せて宇宙に飛び立った。この宇宙葬には4歳で亡くなった日本人の男の子も含まれている。費用は1人60万円ほど。

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ステップアップ再婚

1999年版本誌掲載。以下、

「出世再婚」。かつては「妻たちの思秋期」が問題となっていたが、最近では夫の定年を待たずして、もう少し早い時期(30‐40歳台)に妻のほうから突如三行半を突きつけるケースが増えているという。ただ単に「独身に戻ってもっと社会的に活躍してみたい」などという理由からではなく、「もっとマシな相手と再婚して残る人生を有意義に過ごしたい」というステップ・アップ志向からくるものであり、別れる時には既に次の相手が決まっているというから恐ろしい。

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できちゃった結婚

2003年版本誌掲載。以下、

妊娠後の結婚。2000(平成12)年に第1子として生まれた子どものうち、結婚後の期間が母親の妊娠期間より短い場合は全体の26・3%で、4人に1人で20年間に倍増。10代後半では8割が、20代前半は6割近くが妊娠後結婚(厚生労働省「人口動態統計(出生に関する統計)」2002年)。

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おめでた婚

「できちゃった婚」の言い換え。近年有名人のできちゃった婚がとみに増えた。それにともなって一般人のできちゃった婚も増えた。そんな当世の結婚事情に目をつけたブライダル業界はなんとなく後ろめたさ感のあるできちゃった婚を「おめでた婚」と言い換え、新市場として注目、サービスを拡大している。短い準備日数に対応した挙式、新婦の身体に負担にならないドレスなど。

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半世紀婚/シルバー婚

2002年版本誌掲載。以下、

市川猿之助(61)と藤間紫(78)の結婚。公私とも長年のパートナーとして知られていた2人。

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