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再び三たび流行する病気と健康の用語集
 

新しい健康のめやす

季節病カレンダー

本誌1965収録。以下、

季節によって死亡率が変わるといういわゆる季節病について、気象庁気象研究所が、それぞれの病気の死亡時期を統計学的に調べた結果を表にしたもの。地域別、年度別に作ったものをみると、病気の移り変わりの傾向を知ることができる。

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GNH(国民総健康)  Gross National Health

本誌1976年版収録。以下、

国民の「健康」に対して政府はこれまでは医療は厚生省、体育は文部省、余暇は通産・労働省というようなバラバラな行政を「国民健康行政」として一本化し、それぞれを調整・統合する目的で総理府に「国民の健康と体力に関する調査会」(仮称)を設けた。同調査会ではGNP(国民総生産)やNNW(純国民福祉)を補う新しい福祉指標としてGNH(国民総健康)を定め、国民の健康度を調査、指数化する考えのようである。政府は調査会を設けて基本的構想や施策をにつめ、答申を待ってスポーツ、レクリエーション施設の建設、指導者の養成などにのりだしたい考えである。西独の黄金計画とよばれた国民スボーツ振興策が参考になる見通しである。

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不快指数  discomfort index[英] Unbehaglichkeitsindex[独]

本誌1985年版収録。以下、

温熱指数の一つで、生活上不快をおぼえる度合を数値で表現したもの。〔寒暖計の乾球のよみ(℃)+湿球のよみ(℃)〕×0.72+40.6=不快指数、と表わす。70以上のときは一部の人が不快を感じ、75以上では、半数が不快をおぼえ、80以上では、全員に不快感があり、86以上になると全員が苦悩を感じる。

※初出1960年

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有病率

本誌1986年版収録。以下、

人口1000人当たりの病気や怪我の件数をいう。厚生省が昭和28(1953)年から毎年行っている。「国民健康調査」によると、59年の有病率は女性が148と史上最悪。男女平均すると137.3でこれも前年より悪化しているが、最悪だったのは57年(138.2)で、これに次ぐワースト2の記録。もっとも実際に寝込んだり、仕事を休んだ人の割合は10年前と変わっていないから、病気の数だけが実態以上にふえているわけで、これは健康状轄を気にする人が多くなり、軽い症状でも医者にかかる人が増えているためではないかと厚生省ではみている。ちなみに、なんらかの健康法を実行している人は70.5%と、5年前より3%増加しており、まさに「1億総健康時代」を裏付ける調査結果になっている。

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平均健康寿命

本誌2001年版より。以下、

これまで平均寿命というと、単に肉体的に何歳まで生きられるかを表したものだったが、これに対して、心身ともに健康で人間として活動的でいられる期間がどのくらいあるか、つまり健康と生活の「質」を考慮した寿命がこの平均健康寿命である。1970年代にアメリカで提唱されたもので、世界保健機関(WHO)は2000年6月、加盟191カ国について、その数値を試算して発表した。従来の平均寿命の数値が死亡者数のデータだけを基礎にしていたのに対し、健康寿命はこの数値から病気やけがなどを患っている不健康な期間の平均値を差し引いたもので、「障害期間調整ずみ寿命」(DALE)とよばれている。WHOの試算によると、99(平成11)年生まれの日本の新生児の平均健康寿命は74.5歳(女性77.2歳、男性71.9歳)で、従来の平均寿命80.9歳と並んで日本人の寿命は世界のトップになっている。WHOは日本人の長寿を、低脂肪の食事と心臓病が比較的少ないためと分析しているが、同時に肉食と喫煙が急増していることから、男性の寿命は将来、影響を受けるおそれがあると警告している。

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