月刊基礎知識
月刊基礎知識トップページへ バックナンバーへ
〈ブーム〉の反対語=〈××離れ〉〈脱××〉〈失われた××〉の用語集
―― 衰退は復活のはじまり
 

斜陽と衰退

新卒で会社に就職して、運良く定年まで勤め上げたとして30余年。その間、ずっとその会社が好況であり続けることなど、そうはない。斜陽産業や衰退分野というのは移ってゆくものだ。

斜陽産業/成長産業(1985年版本誌収録)

技術革新の進展や需要構造の変化、新製品・新市場の創出、あるいは国際競争力の変化などによって著しい発展を示す産業を成長産業、反対に衰退する産業を斜陽産業と呼ぶ。わが国では、繊維、アルミ精錬、石油化学などの素材産業が斜陽化してきており、反対に、IC、コンピュータ、通信機器、ロボットなどのエレクトロニクス関連組み立て産業や各種サービス産業が成長産業の代表格となっている。

ページの先頭へ 戻る

斜陽産業/成長産業(1975年版本誌収録)

技術革新の進展や需要構造の変化、新製品・新市場の創出、あるいは国際競争力の変化などによって著しい発展を示す産業を成長産業、反対に衰退する産業を斜陽産業とよぶ。成長産業という用語は、主導産業、戦略産業とは異なり、産業の役割やウエイトにかかわりなく幅広く使用されている。わが国の産業成長期においては、エネルギー革命と原料転換の進展に起因する石炭、石炭化学、化繊の斜陽化と、石油、石油化学、合繊の成長が対をなしていたほか、新材料としてのプラスチック、耐久消費財市場の急成長による家電・自動車・情報化の進展による電子機器などが、主要な成長産業として次々に登場した。逆に、従来輸出競争力を誇っていた繊維製品や玩具・金属製品などのなかでは、近年開発途上国の競合に直面して斜陽化するものが目立っている。これからの成長産業としては、原子力、海洋開発、都市開発、公害防止、情報、ファッション、余暇開発等の産業が有望視されている。

ページの先頭へ 戻る

斜陽産業/成長産業(1965年版本誌収録)

技術革新が進み、産業構造の高度化が展開するにつれて、既存産業のなかでも急速に成長するものと停滞ないし衰退するものが生じる。また従来なかった新製品を生産する新興産業ないし新規産業は、とくに成長が激しい。現在わが国では、エネルギー産業では石油と電力が伸びが大きく石炭はこれに押されて斜陽といわれる。製造工業のなかでは、鉄鋼、電気機械、石油化学、自動車などは成長産業の代表的なものであり、また繊維工業のなかでは、絹は斜陽性が強く、綿も停滞的であるのに対して、合成繊維は成長産業の一代表である。

ページの先頭へ 戻る

斜陽産業(1956年版本誌収録)

新興産業にくわれて衰退をみせている産業をいう。たとえば麻の産業は軍需で潤っていたが、終戦後は軍需がなくなり、民需も合成繊維の進出で打撃をうけた。綿紡、生糸も次第に合成繊維にくわれている。

ページの先頭へ 戻る
All Right Reserved, Copyright(C) ENCYCLOPEDIA OF CONTEMPORARY WORDS