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話題の人物を解剖する常識・基礎知識事典
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石原慎太郎を読む用語集

『NOと言える日本』

ソニーの故・盛田昭夫会長との共著。1989年・光文社刊。ミリオンセラー。「アメリカの対日強硬姿勢に優れた技術力を持つ日本ははっきりとNOを言わなくてはいけない」と主張。反米主義の台頭ではないかと物議を醸した。

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太陽族/慎太郎刈り

1956年下半期の芥川賞受賞作・石原著『太陽の季節』から生まれた言葉。無軌道でファッショナブル、性に対して奔放な若者たちを指し、社会現象になった。またスポーツ刈りの変形でGIカットのように前髪を短く刈りそろえない「慎太郎刈り」も流行。

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三国人発言

当事国以外の国籍の人。第三国人ともいい、差別的なニュアンスを含む言葉として現代ではほとんど使われない。2000年4月9日、東京都練馬で行われた陸上自衛隊の記念式典での「不法入国した多くの三国人、外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している―」という石原発言が問題に。これらを問題視した評論家・佐高信や人材育成コンサルタントの辛淑玉などが「石原やめろネットワーク」を立ち上げている。

◇関連『現代用語91-00』
[★三国人〔日本史〕]

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支那 (chine、)

外国人による中国の呼称。王朝名の秦 (しん) が音変化して西方に伝わり、それが漢訳されたものといわれるが、「支」という文字が属国を意味するので、石原が中国を「支那」と呼ぶことに対して中国は不快感を表明した。

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青嵐会 (せいらんかい)

1973年、当時の田中角栄政権やその対中国政策、金権的体質に危惧を持つ石原や渡辺美智雄、中川一郎らによって結成された派閥横断的な政策集団。石原の提案により、結成の盟約を結ぶ儀式として血判を押して話題となった。

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中川一郎

1925年〜1983年。63年から衆院議員。73年、石原と青嵐会 (別項) 結成。77年、福田内閣で農水相として初入閣。81年、青嵐会を「自由革新同友会」に改組し「中川グループ」の長として自民党ニューリーダーの一人に。83年、急逝。自殺説があるが死因は定かではない。中川昭一衆院議員 (元農水相) の父。また第一秘書を鈴木宗男現衆議院議員 (元北海道沖縄開発庁長官) がつとめていた。小泉首相も彼の名を政界入りの理由の一つに挙げる。

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ネクタイ

石原は、環境庁長官時代に「ネクタイは産業優先時代の遺物。役所からネクタイを追放したい」と発言し、日本ネクタイ組合連合会から厳重抗議を受けたこともあるほどのネクタイ嫌い。

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石原軍団

渡哲也、舘ひろしなど、石原プロモーションに所属する俳優たちのこと。石原の弟、故・裕次郎が興した芸能プロ。石原が都知事に立候補したときには、軍団のメンバーたちが応援演説に駆けつけた。

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法華経

「南無妙法蓮華経」で知られるインド大乗仏教初期に成立した経典。石原は法華経が心の支えであったとして、2000年に『法華経を生きる』 (幻冬社刊) を著した。

◇関連『現代用語91-00』
[★題目〔現代宗教〕]

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ビッグレスキュー2000

2000年9月3日に東京都と自衛隊の協力によって行われた大型防災訓練。自衛隊の装甲車が市街地を走り、賛否両論をまきおこした。

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シルバーパス

東京都在住の65歳以上の高齢者 (区市町村税が非課税の人) に配布されていたバス無料パス。石原都政になって、利用者は1000円を負担することに。

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空港

青島前都知事の時代からの案件「羽田空港国際空港化」が、再び東京都で活性化。成田空港のある千葉県は反対の姿勢。さらに石原は「横田基地を民間開放」も公約に掲げている。実現すれば周辺に13年間で1兆円の経済効果があるとのこと。

◇関連『現代用語91-00』
[★国際ハブ空港〔2000年版 交通運輸〕]
[★羽田空港沖合展開〔1998年版 交通運輸〕]
[★羽田空港〔2000年版 交通運輸〕]

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不正軽油撲滅作戦

大気汚染の原因となっている混合軽油などの不正軽油を都内および近県から追放・撲滅するため、2000年9月から実施している作戦。大規模な路上抜き取り調査の実施や不正軽油の製造基地の摘発などを行っている。

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お台場カジノ構想

都の財政立て直し策の一環として、石原は都知事就任直後に「お台場カジノを設置構想」を打ち出した。「パチンコなども実際はギャンブル。きちんとカジノをつくったほうが健全だ」と説明しているが、反対意見も多い。

◇関連『現代用語91-00』
[★カジノの形態〔ゲーム〕]

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東京ロケーションボックス

NYにならい、映画・テレビのロケ時に都の管理する施設・道路の使用を許可するというもの。都庁に担当部署が設置された。石原の運輸相時代、石原プロ (別項) が都内で大々的なロケを行ったドラマ「西部警察」が想起された。

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尖閣諸島

南西諸島西端に位置する島々の総称。日本は1895年の閣議決定で沖縄県に編入。1960年代後半から中国、台湾が領有権を主張。背景には豊富な石油資源の可能性。97年、石原は新進党の西村真悟衆議院議員とボートで尖閣諸島に乗り込んだ。

◇関連『現代用語91-00』
[★新進党議員らの尖閣上陸〔1998年版 外交問題〕]

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石原改憲草案

石原が衆議院時代、代表を務めていた「黎明 (れいめい) の会」が1993年4月にまとめた憲法の改正案のこと。憲法9条の全面改正などが盛り込まれている。

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5人の参謀

石原知事の政策を支えるブレーン。息子・行政改革担当相の石原伸晃、副知事の浜渦武生、都主税局長の大塚俊郎、都知事政務担当特別秘書の高井英樹、日本リスク管理研究所社長の鈴木壮治の5人。

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タカ派

自分の理念・主張を貫くために、相手と妥協せずに強硬に事態に対処しようとする立場に立つ人たち (←→ハト派) 。政治用語としては、タカ派=保守的、ハト派=リベラル。石原はその言動からタカ派とされるが「ハトよりタカのほうが強くていい」と意に介さず。

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騒擾 (そうじょう) 事件

騒ぎ乱れること。2000年9月3日に東京都と自衛隊の協力によって行われた大型防災訓練は、天災や人災などにともなって生じかねない騒擾事件を想定して行われた。

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無党派知事

選挙で政党の支持や推薦を受けず、無党派層を基盤に当選した知事。横路孝弘 (1983年北海道知事・現衆議院議員) に発し、高知県で橋本大三郎、宮城県で浅野史郎、東京都・青島幸男と続く。石原も同様の流れで東京都知事に当選した。

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ディーゼル車規制

東京都独自の規制。2000年12月「都民の健康と安全を確保する条例」を都議会が可決、03年10月から施行される。違法車には走行禁止、氏名の公表、最高50万円の罰金等。「大型ディーゼル車の首都高速道路利用税」も実施される。

◇関連『現代用語91-00』
[★窒素酸化物自動車排出総量削減法〔2000年版 交通運輸〕]
[★排ガス規制〔生活と環境・公害〕]

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