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レジェンドになりそうな個性派たち
執筆者 木村伝兵衛

レジェンドになりそうな個性派たち

レジェンド

「レジェンド葛西!」。2014年2月、ソチ・冬季五輪のノルディックスキー・ジャンプ男子で7大会連続代表となった葛西紀明(41歳、土屋ホーム所属)が、国内外で「レジェンド(伝説)」と賞賛された。19歳のときの五輪初出場から、怪我などを乗り越え、ソチでは2つのメダルを獲得した。

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ユヅリスト

ソチオリンピック、男子フィギュアスケートで金メダルを獲得した羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手の熱狂的なファンのこと。氷上での演技はもちろん、まだあどけなさの残る顔立ちや人柄に魅了される人が続出。神戸にある弓弦羽(ゆづるは)神社は、「弦」「羽」の二文字が入っている「聖地」として、ファンのあいだでは数年前から話題になっているという。

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トーベ・ヤンソン

「ムーミン」生みの親トーベ・ヤンソンは1914年、フィンランドで生まれた。生誕100周年の文字通りのレジェンドである。芸術家の家に育った彼女は、幼少からその才能を発揮させていく。ムーミンシリーズは、45年に第一作『小さなトロールと大きな洪水』が出版されて以来、世界各地で世代を超えて愛されている。ムーミンパパ、ムーミンママ、リトルミイやスナフキンなど、おなじみの個性豊かなキャラクターらが織りなす物語には、自由や寛容、人生における様々なヒントがちりばめられており、その普遍的な世界観は人々の心を魅了し続けている。

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遠藤関

四股名も本名のまま、というほど急な昇進を果たした関取・遠藤(追手風部屋)。その初土俵は2013年春(3月)場所、そこから新十両同年7月場所、新入幕同年9月場所という快進撃で、14年5月場所でようやくまげも結えた。最高位は前頭筆頭。まげを結うまでの「ざんばら頭」と整った顔立ちで女性の人気をさらい、実力も兼ね備えたニュースターの誕生に、相撲協会でも「お姫様抱っこ企画」などを開催、かつての「若貴」人気をしのぐ勢い。

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柳原白蓮

NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』で、ヒロイン花子の腹心の友として描かれるのが仲間由紀恵演じる葉山蓮子。蓮子のモデルになったのが柳原白蓮(Y子)で、明治時代、伯爵家の娘として若くして結婚するも耐えかねて実家に戻り女学校に編入。が、政略結婚のため福岡の炭鉱王と再婚するが愛のない生活に苦しみ、年下の社会運動家・宮崎龍介と恋に落ちる。「白蓮事件」ともいわれ、新聞で報道されるほど大正の時代に世間をにぎわせた白蓮だが、歌人としても活躍し命がけの恋に生き、宮崎家の人間として生涯を全うした。

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女装子

女優・中山美穂と作家・辻仁成の離婚が成立した。離婚の原因に関連して辻仁成の「中性化」「女装子」が週刊誌などで取り沙汰されたが「女装子」という言葉が普及した。

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ものまねメイク

芸能人の顔をメイクで真似する「ものまねメイク」という新しいジャンルで人気のざわちん。新作をブログで発表するたびに話題となる。初のものまねメイク本『ざわちんMake Magic』(ざわちん著)が発売4か月で14万部を超えるヒットに。本の中では極秘のメイクテクニックを披露しているという。基本的に、口元はマスクか手などで隠し、顔の上半分(目元中心)のものまねメイクとなっている。

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ダム好き

工場や廃墟、鉄塔などを愛してやまない人びとがいるが、あらたに土木構造物であるダムの愛好者層も増えているという。DVDなども販売され、とくにダムの放流の様子に「萌える」という。

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鉄オタ

鉄道関連の物事を趣味として愛好している人を指す。撮り鉄(写真を撮る人)、録り鉄(音・動画を収録する人)、乗り鉄(列車への乗車を目的とした人)、収集鉄(切符や駅弁の掛け紙を集める人)、模型鉄(鉄道模型を楽しんでいる人)、受信鉄(鉄道無線を傍受する人)、葬式鉄(廃止直前のラストランなどに殺到する人)などいろいろである。

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ビリギャル

『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(坪田信貴著)は2013年12月に発売された。偏差値30という金髪のギャルが一人の学習塾教師との出会いによって運命を変える、という実話を元にした書き下ろし本。その学習方法は心理学を駆使した指導法だという。発売後数カ月でベストセラーとなった。ちなみに本の表紙は本人でなくモデルだった。

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ソリタリー

「ソリタリー」という言葉は、“ひとりぼっちの”、“孤独の” を意味する英語だが、最近は否定的な意味合いで使われていない。特徴としては、「悪口や噂話を言わない」「聞き上手」「友達が少ない」「友達を増やそうとしない」「芸術肌」「他人の干渉を嫌う」「友達は少なくても一定数の異性に好かれる」など。「ぼっち」という言葉が示す性質に近いが、「ソリタリー」の方がより独創性を発揮する人のことを指すようである。

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狩りガール

山や森へ狩猟に出向く女子たち。野生動物管理の担い手である狩猟者の減少や高齢化が進むなか、新たな担い手になるのか、一過性の流行なのか。女性が狩猟を始める動機はさまざま。大日本猟友会が運営するWebマガジン『目指せ!狩りガール』では、食べ物に対する好奇心、森林保護・環境保全への関心、山歩きなどアウトドアの延長などのきっかけを紹介している。

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伊達マスク

インフルエンザや花粉症対策など衛生上の目的ではなく、本来の用途から外れた目的で(伊達に)使用するマスクの着用。目的はさまざまで、「視線にさらされない安心感が得られる」「コンプレックスの顔を隠すことができる」「人と話さずに済む」など。当初は10代の若い世代に伊達マスク志向が見られるといわれたが、大人世代の中にも存在する。

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ユーチューバー

動画共有サイトである「ユーチューブ」では、自分が投稿した動画に広告が掲載され、収入を手にできる仕組みになっている。つまり人気動画を頻繁に投稿していくと再生回数が増え、広告収入が高額になり、趣味や遊びの域を超えて、「プロ」並みの収入を得ることができる。こうした収入だけで生計を立てている人たちが「ユーチューバー」と呼ばれるようになった。

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株主優待生活

生活費を株主優待券でまかなう桐谷広人さん。持ち前の財テク術を武器にそんな生活を実践する様子がテレビ番組で紹介されたことを機に、一躍有名人となった。

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指し手ロボット

将棋ロボットの「電王手くん」が第3回電王戦から登場した。開発したのは自動車部品メーカー、デンソーの澤田洋祐氏。電王戦の2回目までコンピューター側は人間による代指しだったが、要望に応えるかたちで急きょ「アーム型」のロボットを制作。1カ月という短期間で作られたものの、その動きの愛くるしさが人気に。

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マイルドヤンキー

地元愛にあふれ、仲間意識を強く持ち、絆や家族という言葉を好み、半径5キロメートルで生活をおくることをのぞむ若者たち――博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーで、マーケティングアナリストの原田曜平が命名した「マイルドヤンキー」は、こんな特徴をもっているとされる。20代の若者のうち、約30%はマイルドヤンキー的な志向を持つ層だという。

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顔芸俳優

そのままで恐縮だが、顔を使った芸を売りにする俳優。滝藤賢一や香川照之らの俳優がテレビドラマで見せる「すごい」顔の芝居が人気になっているのだ。アニメのキャラクターなどが、喜怒哀楽を表す際に顔を変形させるほど極端な表情をつくったりということもある。スマートフォンが普及する中で、写真アプリを使って友人らと撮る「変顔」もまた、一般人の顔芸に含まれるかも。

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瓦割り女優

ピンク色のワンピースを着、しとやかに歩きつつ、最後は頭突きで瓦割り。セゾンカードのCMで一躍名を轟かしたのが女優の武田梨奈。お茶の間の度肝を抜いた彼女は黒オビを持つ本物の空手家でもある。武田梨奈は、アクションスターの不在が叫ばれる日本映画界において、今後の活躍が期待されている存在。主演に『ハイキック・ガール!』など。

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進撃の巨人

原作コミックスが累計で3600万部を超えるなど、異例のメガヒットとなった『進撃の巨人』。強大な力を持つ巨人と、それに抗うキャラクターたちとの戦いを描いた作品は海外での評価も高い。閉塞した空間とその状況下でいかに生き延びていくのかをモチーフにした世界観は、現代社会を覆う雰囲気ともリンクし幅広い読者を獲得している。原作は諫山創。2009年9月から「別冊少年マガジン」で連載され、15年には実写映像化も予定されている。

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