月刊基礎知識
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2013年12月号
丁寧に時間をとって説明すべきだった安倍政権の巻
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特定秘密保護法と安倍政権

12月6日夜。国会前で「廃案、廃案!」と多数の声があがるなか、特定秘密保護法が成立。審議が十分でないとして野党が激しく反発したこの法律は、第三者機関の設置、国民の知る権利などその内容をめぐっていまなお問題がくすぶり続けているようです。安倍首相は「丁寧に時間をとって説明すべきだった」と反省の弁を口にしていますが、強引ともいえる政治手法に疑問の声が寄せられているのも事実です。

実際、12月18日に礒崎陽輔首相補佐官は「秘密が増えるわけではないという合意ができれば騒ぎにならなかった。われわれの説明不足もあったと思う」として、制定過程で問題がなかったとはいえない趣旨の発言をしています。日本版NSC(国家安全保障会議)とセットになったこの法律ばかりでなく、沖縄基地の辺野古移転、靖国神社参拝(→靖国神社参拝問題)など、今月は「やりたい放題」感が随所に見られる、そんな安倍政権でありました。

Photo:public domain from Wikimedia

執筆者:伊藤幸太

ベストセラーを解読するマンスリーブックガイド

忙しい人類のために、今月もベストセラー一覧(11月24日現在)から数冊をご紹介します。

今月は興味深いビジネス本が2冊、ランキングに登場しています。

まず紀伊国屋総合5位にホリエモンこと堀江貴文著の『ゼロ』。今まで書かれてない幼少期のエピソードなどが驚くほど率直に語られています。堀江観が一変する本です。 

続いて同じく9位には、この方も獄中経験者の『人に強くなる極意』。珍しくペダンティックなところがあまりない著作ですが、そこはこの著者このと、一筋縄ではいかない若者向けのビジネス書です。

小説は相変わらずミステリーが強いのですが、今月は変わり種(?)三谷幸喜著『清州会議』が急上昇なので紹介します。さすがの面白さです。映画化もされているので、見てから読むか、読んでから見るか……。

『人類資金I』(hontoネットランキング5位)は、「M資金」が題材。現在4巻まで出ていますが、全7巻の大河ミステリーになる予定です。

『歌舞伎町セブン』はhonto総合ランキングの14位ですが、これまた上昇中。歌舞伎町を街を主役にすえた、この人ならではの骨太警察ミステリーです。

恋愛小説も頑張っています。honto総合ランキング4位の『陽だまりの彼女』です。人を好きになる事の嬉しさと切なさが詰め込まれています。

『人生はニャンとかなる!』(紀伊国屋総合4位)は、愛猫家にはたまらない1冊。68枚のかわいい写真と、それに付された水野敬也が選んだ著名人の言葉が、たまらなくマッチしています。1枚1枚切り取れるつくりになっているので、プレゼントにも最適です。

執筆者:高木尋士
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