2011年に期待される「ニュースな人名」

◆若田光一

わかた・こういち。宇宙飛行士。2013年末から6カ月、国際宇宙ステーションに滞在し、日本人として初めて宇宙ステーション船長として指揮を執ることが決まった。宇宙行きは4回目、ステーションへの長期滞在は2回目となるベテラン。

1963年8月1日生まれ。埼玉県出身。47歳。九州大学大学院修了後、日本航空に入社。宇宙飛行士にえらばれ、1996年1月にスペースシャトル・エンデバー号に日本人初のミッションスペシャリストとして参加。ロボットアーム操作の腕を買われ、2000年10月には国際宇宙ステーションの組み立てを成功させた。また2009年には4カ月半の長期滞在で日本初の有人宇宙施設「きぼう」を完成させている。九州大学のドイツ人留学生だったシュテファニー夫人との間に一男がいる。

◆大村秀章

おおむら・ひであき。愛知県知事。2011年2月6日に執行された愛知県知事選挙で150万票（得票率49.3%）を獲得し当選した。

1960年3月9日生まれの50歳。東大法学部から農林水産省に入り、1996年に衆院選に出馬。5期（比例東海ブロック）を務めている。

河村たかし名古屋市長に誘われ、県知事選に立候補を表明。支援者には「河村市長と一緒に愛知・名古屋から日本を変えたい」と述べた。立候補に際して自民党に離党届を提出したが、党では既に擁立候補者を決めていたため、「反党行為」として除名処分を決定。もともと官僚出身を鼻にかけ、スタンドプレーが大好きな大村氏、自民党内でも浮いた存在で「ここにいても上がり目はない」と踏んでの出馬と噂された。

◆ジルマ・ルセフ　　Dilma Vana Rousseff

→2010年12月号参照

◆ジャスティン・ビーバー　　Justin Drew Bieber

ツイッターのフォロワー数が世界2位の700万人越えとなった若干16歳の天才ポップシンガー。ちなみに世界1位は800万人のレディー・ガガ。

1994年3月1日生まれ。カナダ・オンタリオ州出身。

2007年、アッシャーやマイケル・ジャクソンの曲をカバーした動画を家族や友達に見せるためYouTubeにアップしたところ、音楽関係者の目にとまり、瞬く間にスターとなったジャスティン。2010年発売のセカンドアルバム「My World2.0」は米チャート1位を獲得。2月には自伝映画が全米公開されるなど、早熟すぎるブームに本人も戸惑いを見せるほど。

◆梅崎健理

→2010年12月号参照

◆上野樹里

うえの・じゅり。2011年のNHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国」（1月9日から放送開始）で、主演の江役を務めている若手女優。04年の映画「スウィングガールズ」で第28回日本アカデミー賞新人賞を受賞後、「のだめカンタービレ」「ラスト・フレンズ」とヒットを連発。同世代ではピカイチの演技力とされるが、大河ドラマは初出演で初主演、時代劇も初めてという異例の抜擢が話題に。これまでの共演者らの証言によれば、彼女の天然ぶりはつとに有名で、相手が大女優であってもタメ口は当たり前。時には人の演技にまで注文をつけ、監督にも意見するという大胆ぶり。大竹しのぶ、宮沢りえ、鈴木保奈美などのベテラン勢を相手にする大河ドラマの舞台裏でどんなエピソードが生まれるかも楽しみだ。1986年5月25日生まれの24歳。特技はピアノとサックス。

◆西野カナ

にしの・かな。ケータイ世代の歌姫と呼ばれ、高校生や大学生の圧倒的な支持を得ている21歳のアーティスト。着うた/着うたフル等の有料配信サイト「レコチョク」が発表した年間ランキング2010では「会いたくて 会いたくて」が着うたフルと着うたの両部門で1位を獲得。同ランキングにはこのほかにも3位に「BEST FRIEND」、6位に「if」、8位に「君って」、10位に「Dear...」とトップ10に5曲がランクイン。どの曲も「愛してる」「会いたい」「出会い」など、同じ歌詞ばかりのオンパレードで、ほとんど見分けや聞き分けがつかないのが最大の特徴か。

三重県出身で、現在は名古屋市内の大学の文学部に在学中。16歳で出場したオーディションで、応募総数約4万名中ナンバーワンの評価を得て2006年にデビューした。

◆村上佳菜子

→2010年12月号参照

◆斎藤佑樹

さいとう・ゆうき。プロ野球選手。投手。北海道日本ハムファイターズ所属。

群馬県太田市出身。2011年3月、早稲田大学教育学部卒業見込。

2010年12月9日の札幌ドームでの単独入団会見には、8000人のファンが集まり、全国ネットでＴＶ中継された。

1月、千葉県鎌ケ谷市にある日本ハムの二軍本拠地であるファイターズスタジアムで、プロ生活を開始。「新入団選手歓迎式典・交流会」にはスタジアム史上最高の1万1000人のファンが集まった。

→2010年12月号参照

◆西村賢太

にしむら・けんた。第144回芥川賞を私小説「苦役列車」で受賞した43歳の中卒フリーター。日雇い労働で生活する孤独な若者が、ようやくできた友人とも疎遠になっていくさまを描いた作品で、自身の姿を赤裸々に投影したもの。「自分よりもダメな人がいるんだなと思って、少しでも救われた思いになってくれたら、うれしい」とコメント。会見では、受賞を知った瞬間について「そろそろ風俗いこうかなと。行かなくてよかった」と笑いを誘った。

1967年7月12日東京都江戸川区出身。23歳のとき大正期の不遇の作家・藤澤清造の作品に出会い、大きな影響を受けたと言う西村は、没後弟子を自称し、自費で藤澤清造全集の個人編集を手掛けている。今回の賞金もそれに当てる予定という。小学5年生の頃、実父が事件を起こして逮捕され、母親と姉の3人で夜逃げ。暴行で逮捕され、留置場に入ったこともあるという壮絶な人生を送ってきた。

◆芦田愛菜

あしだ・まな。恐るべき演技力と“大人あしらい”のテクニックを持つ天才子役。

2月、第34回日本アカデミー賞では史上最年少の6歳で新人俳優賞を受賞。

3月末に日本テレビ系で放送予定のスペシャルドラマ「さよならぼくたちのようちえん」でも史上最年少のテレビドラマ主演が決定した。

2004年6月23日生まれ。昨年の日本テレビ系ドラマ「Mother」で名演技を披露し、泣ける天才子役として一躍有名に。今やテレビドラマやCMにひっぱりダコの存在で、「こども店長」こと加藤清史郎クン以上のブレイクが期待されている。インタビューでも大人を相手に的確なアドリブを返し、自身のかわいらしさをさりげなくアピールする手腕を披露。頭の回転のよさは本物だ。仕事のたびに自宅のある兵庫と東京を新幹線で往復する生活。神戸生まれで普段は関西弁だが、新横浜を過ぎると関西弁を一切喋らなくなるとか。

◆佐々木希

ささき・のぞみ。目元パッチリの美少女顔で人気のグラビアアイドル。2010年12月にアメリカの映画専門サイト「TC Candler」が発表した「MOST BEAUTIFUL FACES 2010 （2010年の最も美しい顔100人）」に日本人として唯一選ばれ、33位にランクインした。「純朴な日本のモデルが初めて、このリストに入った」とコメントされている。

1988年2月8日生まれ。秋田県出身で11月には「あきた美の国大使」に任命され、佐竹敬久秋田県知事に『スーパー秋田美人』と呼ばれる。2005年に集英社「週刊ヤングジャンプ」の全国縦断素人美少女発見グラビアに掲載され、2006年初代グランプリとなり、同じく集英社の女性ファッション誌「PINKY」の『第2回プリンセスPINKYオーディション』でもグランプリを受賞。モデルや女優としても活躍し、女性にもファンが多い。