月刊基礎知識
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2006年09月号
「天下り指数」なら世界一というお国事情の用語集
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袋小路派の政治経済学*[天下り]

袋小路派の政治経済学*[天下り] この夏、「天下り規制撤廃」の見出しが新聞の一面に躍りました。それも「改革」として。さすがに呆気にとられましたよ、私も。政府・与党側の説明によると、代わりに「口利き」規制を強化するから、問題ないんだそうです。へー、じゃあ、殺人や強盗の規制を強化すれば、拳銃の所持を合法化しても問題なさそうですね。最高刑には死刑まであるのに、凶悪犯罪は減るどころか増えるばかりです。児童相談所が手をこまねいている間に、毎日のように子供たちが虐待で殺されていきます。それだって、虐待規制を強化すれば、児童相談所自体が不要になって、それはそれは素晴らしい「改革」になるんでしょうね。でも、こんな無茶な「改革」が出てきたのには、それなりの理由もあります。表向き、既得権益の破壊を掲げてきた小泉政権でしたが、裏では官僚べったりでした。金看板の「郵政民営化」でさえ、郵政官僚にだけは、民営化後も盤石の地位や利権を保証することで懐柔し、「抵抗を排除した」というのが実情です。そんな小泉政権ですから、お世話になりっぱなしだった官界にプレゼントを出さないわけにはいきません。ということで、もちろん、「口利き規制は強化するから、立派な改革だ」という言い訳も官僚から考えてもらった上で、天下り規制撤廃を、官僚の方を向いてはドーンと打ち出し、そして国民の方を向いては素知らぬ顔でソロリと差し出した、というのが事の経緯です。もちろん、後任の安倍内閣も、官僚丸投げは既定路線ですので、言われるまでもなく跡は継ぎますということで、おそらく、重要法案の陰に隠れて、そのうちスルッと両院を通過することになるんでしょう。そんなに天下りは大事なのか?って思いますよね。

執筆者:土屋彰久

こんな指数からあんな指数まで、というお話

こんな指数からあんな指数まで、というお話 2005年のランクで、日本は前年の9位から11位に転落してしまいました。国連開発計画の「人間開発報告」による人間開発指数(Human Development Index)の話です。人間開発指数とは、どれだけ人を生かし、人間らしい生活を営んでいるかを表すデータでしたね。「成人識字率」「初等・中等・高等教育就学率」「1人当たりのGDP」から「平均寿命指数」「教育指数」「GDP指数」を算出し、総合的な値が算出されているとのことです。2005年07月号 「最近話題の指数のお話」も参照してください。さて、今回はその続編で、指数にはこんなものからあんなものまであるのです、といろいろ集めてみました。

著者:白鳥 敬
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