月刊基礎知識
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誰かの名前がついてるコトバ

渦中の○○に関連する重要アイテム集

諏訪メモ

1959年版本誌掲載。以下、

松川事件の審理中問題となった証拠物件の一つ。昭和24年8月15日東芝松川工場で団体交渉が行われたとき当時同工場庶務課長代理をしていた諏訪親一郎氏と同社員二人がメモしておいた団交経過の記録である。この中に二審で死刑の判決を受けた佐藤一被告の名が出ており、これが共同謀議に参加していなかったというアリバイになると弁護側が主張した。

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海部メモ

1980年版本誌掲載。以下、

F4ファントム戦闘機の導入を決めた第3次FX商戦で出回った怪文書のひとつ。日商岩井の海部八郎が国内の某航空会社社長にあてた形になっており、「岸前総理と中村秘書、海部氏らが話し合った結果、ファントム導入が決まったこと、岸氏に口きき料として2万ドル払ったこと」などが、書かれている。海部商法というのはこういう怪文書、ブラックジャーナリズを利用してでも政治家に食いいって商戦を勝ちぬくこと。海部氏の扱った航空機、船舶、機械、マンションなどはすべて商社のなかでトップの座をしめた。のちに松野頼三代議士に5億円を贈ったことも判明、同代議士は時効で不起訴となったが辞職した。しかしその後の総選挙で世の批判を浴び、落選した。航空機疑惑の焦点に立った結果、海部氏は日商岩井の副社長を退いたが、取締役の地位はがんとして離れず、いわば窓際役員となった。

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金丸手形

1991年版本誌掲載。以下、

「内政には弱いが外政には強い」と言われながら、ひたすら“ブッシュホン”にかじりつくわれらのトシキさんではありますが、遂にその後見人ともいうべき“ドン・カネマル”が動きだした。アメリカの海部、中国の竹下、ソ連の安倍(おっと、これはコケタか?)…などなど、もっぱら海外に助っ人を求めて大騒ぎする永田町風いなか芝居の掉尾(?)を飾って、“湾岸ショック”のさなかに金丸元副総理(実際は無役)が北朝鮮に渡り、さまざまな約束をしてきてくださった。しかし、この乱発手形は果たしてチャンと落ちるのだろうか。はたまた誰が落とすことになるのか。北方領土問題や海外派兵問題も含めて、あまりにも「21世紀の子ら」へのツケ回しが多過ぎるのではあるまいか。

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ムネオハウス

2003年版本誌掲載。以下、

「日本政府の途上国援助(ODA)の北方領土に造られた施設などが現地では自民党の鈴木宗男衆議院議員の名前を冠せてよばれている」との衆院予算委での共産党佐々木憲昭議員の追求(2002(平成14)年2月13日)から広まった言葉。政府が4億1685万円を出した国後島の「友好の家」が「ムネオハウス」とよばれており、税金・援助の私物化と指摘。ほかにも色丹島の診療所が「鈴木宗男診療所」、政府が贈った4輪駆動車が「ムネオ号」とよばれている由。

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