月刊基礎知識
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2006年02月号
「世の中不信になりそうです」という名の用語集
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世の中不信になりそうです

世の中不信になりそうです 2005年11月に姉歯・元建築士による一連の強度偽装問題が発覚しました。偽装マンション住民の補償問題のみならず、建築確認制度そのものの見直しが議論されたり、伊藤康介元国土庁長官のグレーなファミリー企業の実態が報じられたりするなど、各方面への影響はとどまることを知りません。そこで今回は、この「偽装」に関することばを集めてみました。世の中にはなんと多くの偽装がはびこっていることか。

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いろんな曲線とそれにまつわる数値

いろんな曲線とそれにまつわる数値 経済や科学の理論を説明するなかでは、典型的な現象を説明する際にさまざまな「曲線」を用いて説明されることがあります。今回はその曲線についてのお話です。

著者:白鳥 敬

袋小路派の政治経済学*第1講「偽装」

袋小路派の政治経済学*第1講「偽装」 ヒューザー・姉歯事件、そしてライブドアの粉飾事件と、ここのところ、派手な「偽装の発覚」が続いており、いずれの事件も、刑事事件としての立件が進んでいます。言い換えれば、これらの事件が犯罪であることが明らかになってきているわけですが、だからと言って、彼らは別に愉快犯でも何でもなく、犯罪を犯すことそのものが目的だったわけではありません。目的は金儲けにありました。つまり、彼らは金儲け=経済活動の一環として、犯罪的な手段も用いていたということです。これは角度を変えて見れば、「犯罪は金になる」ということの表れでもあります。もちろん、そのようなことをさせないために、様々な法律や規制があるわけですが、「なんでもいいから儲けたもん勝ち」の風潮を煽り立ててきた、小泉−竹中ラインの一連の規制緩和政策によって、ここのところ、この種の規制がどんどん取り払われてきました。そうなれば、金儲けのための犯罪がやりやすくなるのは当然の話でして、これらの事件も起こるべくして起こったものと言ってよいでしょう。日本は、元々、偽装大国なのですが、こうした政策の後押しを受けて、今後もこの種の経済犯罪は順調に伸びていくことでしょう。国が消費者保護の責任を放棄し、そんな政策を推し進める政府が支持されてしまう以上、これからは、偽装の加害者になるも被害者になるも、各自のオウン・リスクということになります。そのようなわけで、偽装を見抜く目を養うためにも、今回は偽装の問題を取り上げてみようと思います。

執筆者:土屋 彰久
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