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Back number  2001年9月号
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その議員は役に立っているのか?

その議員は役に立っているのか?去る4月に発足した小泉内閣だが、なんといってもその特徴はとてつもない支持率の高さ。最高を記録した5月末の段階では新聞・通信各社の調査とも85%を超えていた。靖国 ([特攻隊]) ・失業率・自衛隊・狂牛病…ふつうなら致命的な支持率低下要因が、めじろ押しの10月段階においても60%台後半に下げ留めているのだ (時事通信社が毎月行っている面接調査で9月14日時点68.8%) 。――森内閣末期の支持率の実に7倍。森前首相と小泉首相は同じ党・同じ派閥にいたヒトなのに… ([岸派/福田派/安倍派/三塚派/森派]) 。支持率はウソはつかない。支持率は《密室》 ([密室]) ではなく公の場で、国民によって表明されているものなのだから。

2世・3世議員は役に立たないって、みんな言ってたはずなのに…

小泉首相 ([小泉純一郎/小泉純也]) 、真紀子大臣 ([田中真紀子/田中角栄][田中角栄]) 、福田官房長官 ([福田康雄/福田赳夫]) 、伸晃大臣 ([石原伸晃/石原慎太郎][5人の参謀]) 、みんな2世だぞ!
[二世議員]/[二世議員の父親]

鈴木宗男議員は、お茶の間の国民から目の敵にされても、どうしてあんなに頑張ったんだ?

[佐藤派/田中派/竹下派/二階堂派/小渕派/橋本派]

"変人"小泉首相は、ほんとに〈新しいタイプの政治家〉なのかい?

[小泉純一郎を読む用語集]/[都市部選出議員]/[大蔵族]/[党人議員]/[岸派/福田派/安倍派/三塚派/森派]/[構造]/[改革]

なんで選挙になると、そんなに一生懸命なんだ?

[農村部出身議員後援会圧力団体労働組合出身議員市民派業界団体出身議員]

ちかごろ多い「異常」や「危険」

「異常」や「危険」涼しい涼しい10月の時点で言及しても実感がわかないが、今年の夏は堪え難いほど暑かった。…といっても7月だけで、一転8月は不安定な天気。そういうのを「異常気象だ!」「地球温暖化の影響だ!」などというけれど、その実、どこからが「異常」かをはっきり述べられるヒトはそうはいないし、思えば「異常気象」というコトバも相当前から使い続けているような気もする。さらにいえば、最近なにしろ「異常」が多い。猛暑・渇水・ビル火災・テロ・電磁波・狂牛病…。そして「異常」というのは、危険・危機を伴う。それは「異常」がヒトの予測の範疇外だから。日常生活をおくりながらなので、すべてを避けきれるわけではないが、まづは「異常」の程度と「危険」の中身を知っておこう。

執筆・白鳥 敬 (サイエンスライター)

保守化?右傾化?

保守化?右傾化?この10年であきらかに変わった。小泉首相は、高支持率を背景に、靖国参拝 ([特攻隊]) したり対テロ・自衛隊派遣についてはかなり強硬な態度だったりするし、10年以上前に"決着"のついた思想・歴史観を背景に「新しい教科書」がつくられたりしている。これは、首相や〈つくる会〉のメンタリティに帰結する出来事だと論評されることが、ままあるけれど、そうは思われない。日本と日本人自体の思考・感覚がかなり変容しているのだろう。なぜなら、このジャンルではこの10年で使われなくなったコトバ、意味が変わったコトバがたくさんある。現代人にとってコトバとは生きることそのものであるといっても過言ではないから、これをその証拠としてもよかろう。ふた昔前には「保守化 ([保守/革新]) 」「右傾化 ([右翼/左翼]) 」なんてコトバは無条件に否定的なニュアンスをもっていた。いま起こっていることを「保守化・右傾化」というコトバで批評するのは、すでに力の失われたコトバで責めているようで効果が薄い。

Show the flag!――"旗色"ってなんだ?

[タカ派/ハト派] [国際派/民族派] [護憲/改憲] [親米] [反帝] [『NOと言える日本』] [タカ派]

さいきん「保守」とは聞くが「革新」とは聞かない。

[保守/革新] [改革派/守旧派] [旧保守/新保守] [右翼/左翼] [市民派] [ファッショ/アカ]

それでもW杯は近づいている。

それでもW杯は近づいている。9月5日、オランダの2002年W杯予選落ちが決定した。…ということがニュースになるくらいオランダはサッカー強国だ。小野伸二 ([小野伸二]) がオランダ・リーグに移籍して、せっかくオランダ・サッカーへの関心が向いたところだったのに。小野や中田の例を待つまでもなく、サッカーというスポーツは強国のリーグでは、世界中から選手が集まり、いつでも多国籍軍どうしで闘っている。それだけにW杯は特別なお祭りだ。選手にとっても観客にとっても、いやがうえにも「国」が意識される。国ごとのプレイスタイル (その国らしさ) があるというし、応援の仕方にも国のスタイルが色濃い。相手がどこかということで闘志も相当違うらしい ([ドイツ・チームをやっつけろ]) 。サッカーという極度にグローバル化が進んでいるスポーツにしてこれなのである。我々は8カ月後、それを目の当たりにするだろう、32カ国分も。では予習というわけではないが、国の特徴というものに、コトバの側面からあたってみよう。最初は皮肉なことにオランダになってしまったが。

dutchってどういう意味だ?

[Dutch account (オランダ式勘定) ]/[Dutch rise (オランダ式賃上げ) ]/[Dutch concert (オランダ式コンサート) ]

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